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□君が僕を呼ぶ甘美な瞬間
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『会いたかった征ちゃん!!』

「へっ!?あっ、いや……どちら様?」


自分の姿を見付けると直ぐにかけより、抱き着く。


黄瀬が驚いているが構わずに抱き締め返す。


「僕も会いたかったよ、名前」



「「「はっ!?……はぁぁぁああああ!?」」」



耳が痛くなるような位大声で黄瀬や青峰達が叫ぶ。


「うるさいなぁ。少しは黙っていてくれないか?せっかくの再開なんだ」

「えっ、赤司、お前妹とかいたの?」

「うるさいよ青峰」

『征ちゃん、みんな見てる……』

「構わないさ。ほら、もっとギュッてしてごらん?」

「(あの赤司に女がいたなんて!!)」

「(誰なんスかあの美少女!?)」

「(似てる……妹だとしたら犯罪なのだよ赤司!!)」

「(赤ちんが二人いる……)」



しばらく二人は抱き合った後、少女が口を開いた。



『あっ、赤司名前です。その、征ちゃ……征十郎先輩のいとこです』

「なぁんだいとこっスか!!オレてっきり赤司っちが妹と間違いを「ちょっ黄瀬馬鹿待て!!」」

「(ヤベェ……赤司ちょー睨んでる!!)」

「黄瀬、青峰、明日の練習は3倍だ」

「「げぇっ!?」」


『今年入学したばっかりなんで、色々教えて下さい!!』


名前がニコリと微笑めば桃井と紫原以外少し顔を赤らめる(紫原は元からあまり興味が無さそうだ。)


……なんか気に入らない。


名前がみんなに微笑むのが、モヤモヤする。



「あっ、そうそう。いとこって言っても、名前は僕の彼女だから」

『征ちゃんっ!!』

「「「はぁぁぁああああ!?」」」



二度目の叫び声は一度目よりはるかに大きい。たぶん他のフロアにも聞こえてる。


「別にいとこなんだ。良いだろ?」

「いや、別に悪いわけじゃ……」

「だから名前に手を出そうとしたら……」



そう言いながら首筋に手を這わせるとビクリと震える肩。

その様子に微笑みながら、ほんのり赤く色付く耳にそっとキスを落とす



「ただじゃ、すまないよ?」

『っ〜〜〜!!』


が僕を呼ぶ甘美な瞬間


(駄目だ、もう見てられねえ!!)
(赤司っちが狼っス……)



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