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□キスしよう
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「あのさ、古橋くんって馬鹿なの?」
「ん……、花宮よりは馬鹿かもしれないが、平均だと思う」
「……んなこと言ってるんじゃない!」
私の大きな声が、霧崎第一のバスケ部部室で響いた。私がこんな大きな声を出したのは紛れもなくこの男、古橋のせいだ。
どうしてこうなった。この場で言えることはそれだけだ。
なんで186cmもある男がなにもかも平均で普通な女子マネージャーのスカートをめくっているんだ。
なに?本当にコイツ馬鹿なの?
怒鳴ってもまだスカートの裾を掴んだ古橋に蹴りをいれると「エロい」と言われた。もう死ねばいいよ。
そんなことを思いながら古橋の手を払いのけると私は部室から出て行こうとした。
しかしそれは右手を掴む手によって阻まれる。
「……?離してよ、せっかくスカートの件は見逃してやろうってんのに」
「見逃さなくて良い、から」
その言葉を聞き返そうとしたらキスをされた。
パンツ見えたから、キスしよう。
(あのパンツ勝負パンツ?もしかして期待してたり?)
(マジ殺すもう殺す)
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愛はあるんです