僕らは愛に飢えていた

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「俺と、セックスするのが嫌なのか?」


―嫌じゃない―


そう言えたらどんなに良かっただろう。

―好き、大輝が、好き―


思わず先走りそうになる気持ちを抑え、制服の裾をギュッと掴む


暫くの間、沈黙が続いた


今、あなたはどんな顔をしているの?

「……チッ」

なかなか何も発しない私に痺れを切らしたのか、大輝が舌打ちをした。


『っ!!……』

ごめんなさい、嫌わないで

ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい。


まただ、涙が零れる。

大輝はウザイと思っているだろうか。いや、絶対思ってる。


「んで、」

『えっ……』

「なんで泣くんだよ!!」

大輝が壁に拳を振るう。

こんな怒ってる大輝、見たことない。

正直、怖い。


『だい、き「名前はどうしたいんだよ」』


「……気が変わった」

もう1回ヤると呟き、私の制服へと手をかける


『やっ!大輝っ!!ヤダッ!!』

「うるせぇ!!」


ボタンが数個弾け飛ぶ。

嫌だ、怖い、怖い怖い!!


「ぜってぇ、離さねぇ。お前は俺のモノだろ?」


あぁ、付き合っている時に言われたらなんて嬉しい言葉だろうか。

でも私は所詮性欲処理の道具。

愛情なんて無い。


徐々に濡れ始める自分が嫌だった。

『っあ、ああっ、んっ』

「濡れてきてんぞ」


淫乱。そう囁かれ、身体中から火が出そうになる。


大輝はそそり立つ自身を私のナカに入れつつ、紅い華を散らす



―あっ、キスマーク―


『あっ、あん、ぁ…!』


―初めてつけられた―


そんなことを考えながら、私は絶頂へと向かった。


ひとつ、またひとつ


独占欲の印



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