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□君の優しさに
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『ひゅーが、ひゅーがじゅんぺー』
「なんだその間抜けな呼び方は」
ソファーに寝転がる彼女の頭を優しく撫でてやると、猫みたいに目を細める。
「……、眠いのか?」
うん、と言いながら半分寝ている彼女を抱き上げ、俺のベッドまで運ぶ。
『ありがとー、じゅん、ぺー』
「おう」
それが本当に限界だったらしい。
すぐに隣で可愛らしい寝息が聞こえる。
俺もなんだか眠くなってきた。
時は午後2時過ぎ。
昼寝にはもってこいの天気だ。
ちょっとだけ、隣、ごめんな。
心の中で彼女に謝り、ベッドに入る。
いつもの俺のにおいと、嗅ぎなれない、彼女の甘いにおいがする。
ヤベ、ちょーきもちい。
「おやすみ、名前……」
俺は睡魔に勝てず、呆気なく眠りに落ちた。
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