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□これが私の愛情表現
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『…っせー、じゅっ、…ろう、』
「んっ……な、に?」
情事中、涙目の名前が名前を呼んでくる。
お望み通り、優しく接する。
ギリギリの所を触れ、たまに紅い華を散らす。
『……っき、』
「聞こえないよ、」
ほら、と言って僕自身が動けば、喘ぎ声に混じって確かに聴こえたんだ。
『す、きぃ……!!』
驚いた、てっきり彼女は僕から離れたいんだと思っていたから。
僕の唇が自然と弧を描く。
「ぼくっ、も、だよっ」
そう言いながら腰を打ち付ければ、呆気なく果てる名前の身体。
遅れて僕も名前の中で果てた。
情事後特有の気だるさの中、彼女はポツリと呟いた。
『だから赤司といると疲れるのよ。でも、まぁ、』
楽しいから、いっか
そう言いながら笑う彼女を見て、
最初の言葉はそういう意味だったのかと分かった。
つまり、セックスの回数を減らせと。
今回ばかりは先が読めなかった僕の負けだ。
これが私の愛情表現
君の方が一枚上手
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ここまで裏にするつもりは無かった
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