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□魅惑の髪に口づけを
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今日はたまたま二人の予定があった為、

家でゆっくり過ごすことにした。


「名前ちんの髪、長いねぇ」

『そうかな?むっくんも長いよ』

私を抱え込みながら紫原は私の髪の毛を触る。


「名前ちん、良いにおいがする」

『普通のシャンプーだよ』

んー、と唸りながら紫原は私の首に顔を埋める。


「なんだか、甘いにおいがする。まるで、―」


お菓子みたい―


紫原がそう言った瞬間、私はマズイ、と思った。



が、時すでに遅し。

ピリッとした痛みが首筋を伝う。


「あんまり美味しそうだから、食べちゃった」

アハハ、なんて可愛い事を言っていても、相手は200cmの男だ。

可愛いも何も、あったもんじゃない。


『むっ、くん、ヤメッ』

私の言葉に耳を貸さず、ひたすら首に顔を埋める。


「名前ちんの全ては俺のためにあるんだよ、もし名前ちんが俺から逃げたら、俺、」



名前ちんをひねり潰しちゃう。


そう言いながら私の首に回る大きな手、

喉がヒュッとなる。


これはヤバい、


『むっ、く、ん、ダメッ』

「名前ちん、言うこと違うでしょー」

『ヒック、ック、』

「聞こえちゃいねーし」



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