エースコンバット5 とある艦の物語

□決戦
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決戦
『フリゲート艦オルフェウス』
「敵艦隊より多数の対艦ミサイルの発射を確認!本艦隊に接近中!」
《ECM起動!全艦迎撃開始!》
本艦隊が攻撃を開始と同時に敵艦隊も攻撃を開始した。
両艦隊共に接近してくる対艦ミサイルを迎撃するため、ECMを起動し迎撃ミサイルを発射。
ECMの影響で一部の対艦ミサイルは目標を見失い海面に落ちたり、上空に飛んでいく。
ECMの影響を受けなかった対艦ミサイルに今度は迎撃ミサイルが襲い掛かる、艦隊の前方に迎撃ミサイルに当たって爆発した対艦ミサイル光が多数起きる。
「何割迎撃出来た!」
「全体の7割です!」
迎撃できなかった対艦ミサイルは艦隊に襲い掛かる。
「迎撃!ファランクス、撃ち方始め!主砲も迎撃にまわせ!この距離じゃ主砲で敵艦隊に有効弾無理だ!」
「了解!」
本艦隊の各艦は主砲及びファランクスのよる迎撃を開始。凄まじい弾幕が展開される。対艦ミサイルは次々と迎撃され爆発する。
「うわぁぁぁぁ!」
「落ち着け!」
本艦の右舷側で対艦ミサイルが爆発。
距離はあったものの艦が揺れ乗組員たちが悲鳴を上げる。
俺は落ち着けと言ったが内心ではかなに緊張していた。
60隻以上の海戦はベルカ戦争でもなかった。
こんな、60隻以上の開戦は初めてだった。
次々と本艦隊に襲い掛かる対艦ミサイルで一部の艦が迎撃間に合わず被弾している艦もすでに出て行った。
《こちらアリーナ!直撃を喰らった!火災発生!被害状況は不明!》
《こちら、シルバーバレット。火災発生!消火活動中!》
いくつかの艦が被弾する中、どうにかして全ての対艦ミサイルを撃ち落とした。
それに続いて被弾した各艦の被害状況を伝える無線が次々と入る。
《こちら、アリーナ。システムすべてダウン!復旧は不可能!本艦は戦闘不能!繰り返す!アリーナは戦闘不能!》
《こちら、シルバーバレット。火災は収まった。損傷も軽微》
《こちらプロメシュース!本艦の被害甚大!艦長は先程総員対艦を決意!プロメシュースはこれより総員対艦する!繰り返す!プロメシュースは総員退艦する!》
先程の攻撃でそれなりの僚艦が被弾していた。
中でも一番酷いのは本艦の右舷側にいった、イージス艦プロメシュースだった。
対艦ミサイルを二発命中し、火災が発生。
さらに、浸水も激しく艦は右側に傾斜していった。
「敵艦隊の損害は?」
「レーダーから一隻消えています!おそらく撃沈したかと!また、多数の艦が炎上中!」
報告を聞いて、敵艦隊も本艦隊と同じ被害がだろう思った。
《アリーナ航行は可能か!》
《かのじて可能です》
《わかった、アリーナはプロメシュースの乗組員の救助に向かえ!》
《了解》
《ハルシオンCICから各艦へ。艦隊陣形を立て直す。航空機隊は敵艦隊の攻撃を開始しろ!》
《了解!バーラット隊各機行くぞ!》
《ストーム1からストーム隊各機へ。バーラット隊に後れを取るな!行くぞ!》
《スナイパー1からハルシオンCICへ。我隊は艦隊上空で待機。敵機に備えたい》
《ハルシオンCIC了解。スナイパー隊は艦隊の防空を任せる》
《了解》
アリーナは艦隊から離れ、プロメシュースの乗組員の救助に回る。
そして、この二隻が開いた穴を直すためと、損傷艦を後ろに回すため艦隊陣形を立て直しを開始した。
それは、敵艦隊も一緒であるが、そこに空母バーベットから飛び立ったストーム隊とバーラット隊、計24機のF/A-18Cが敵艦隊を攻撃するため、低空から敵艦隊へと接近する。
《敵機接近!》
《接近を許すな!弾幕展開!撃ち落とせ!》
敵艦隊は接近してくる、F/A-18C編隊へと攻撃を開始。
SAMやファランクスが展開され、凄まじい弾幕がストーム隊、バーラット隊へと襲い掛かる。
《くそ!SAM!だが、射程内だ!ストーム3発射!》
《バーベット4発射!》
《ストーム5発射》
3機のF/A-18Cが対艦ミサイルを発射し、接近してくるSAMを回避するため急上昇し回避機動を開始。チャフ、フレアを散布しながらバレルロールなどの機動をとり、2機は回避成功。
しかし、バーベット4のF/A-18Cが回避に失敗。左翼にミサイルが命中。
さらに左翼に搭載していたミサイルが誘爆し、バーベット4のF/A-18Cは一瞬して空中で爆散した。
《こちら、ストーム3…バーベット4がやられた…脱出は…確認できず…》
《おい、嘘だろ…バーベット4応答してくれ!バーベット4!》
一方、ストーム3、5バーベット4が発射した、対艦ミサイルはすべて敵艦隊の弾幕によって迎撃された。
《くそ!》
いまだに、敵艦隊に接近しているのはストーム1、4、8。
バーベット1、7、10の6機。
残りはこれ以上接近できないと判断し、対艦ミサイルを発射後に離脱。
もちろん、発射された対艦ミサイルはすべて、迎撃されている。
《まだだ!まだ、接近できるはず!》
6機のF/A-18Cは弾幕を回避しつつ敵艦隊にさらに接近。そして…
《この距離ならいける!バーベット1発射!》
《バーベット4の仇取らせともらう!バーベット1発射!》
《バーベット7発射!》
《スートム4発射!発射!》
《バーベット10発射!》
《スートム8発射!》
6機のF/A-18Cから発射された対艦ミサイルはそれぞれの獲物に向かっていく。敵艦隊は必死に撃ち落とそうとするが、もはや手遅れだった。
《対…ミサ…ル…近!迎…間に…ません!》
《くそ!こ…と…ろで!V1を入手するま…は!死ん…た…るk……》
バーベット1、7、10とストーム1、4、8が発射した対艦ミサイルはイージス艦に2発、フリゲート艦2隻にそれぞれ1発ずつ。駆逐艦に2発命中。
イージス艦は2発共に艦橋に命中し、艦橋は文字通り吹き飛び航行不能になる。
フリゲート艦2隻は、1隻は主砲に直撃し、主砲の中に入っていた砲弾が誘爆し一気に海へと沈む。
もう1隻の方は命中したもの艦が少し傾斜しているくらいで健在。
駆逐艦は艦橋、船首に1発ずつ命中し、これ、もまた、何かに誘爆したのか大爆発を起こし撃沈した。
「敵イージス艦航行不能!フリゲート艦、駆逐艦撃沈!」
これで、数的にはこちらが優勢になった。
そして、俺の中の一つの疑問が解けた。
それは、オーシア、ユークトバニアの好戦派の連中が協力しているのか。
好戦派の連中が敵同士と手を組むはずがない。では、なぜ奴らが手を組んでいるのか。
その答えおそらく先程沈んだ艦の1隻の通信をたまた傍受し、雑音だらけだった、一つだけはっきりと聞こえた。
V1を入手するま…は!
と。
この言葉から考えると旧ベルカはオーシア、ユークトバニアの好戦派の連中に「あなた方が協力して我々を守ってほしい。守ってくれて、なおかつ一番活躍した軍にV1をプレゼントしよう」と言って両軍の好戦派の連中をどうにかして協力状態にしているだろう。
だが、所詮は偽りの協力状態だ。
連携もとれてなく、艦隊陣形も立て直すも遅いう。
それに対し、こちらはすでに艦隊陣形を立て直していた。
この調子なら勝利は目の前…ない。
まだ、ベルカは切り札を出していない
「レーダーに新たな反応!」
それは、ベルカ戦争の初期オーシア、ウスティオ、サピンなどの国が劣性に立たされた理由の一つ
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