大空 short

□じ・ご・う・じ・と・く (笑)
1ページ/2ページ

ドガァァァァン!!!

バキィッ!!

ドォォォォォン!!

ツナは一人・・・
「・・・どうしようかな」

暴れているのは守護者4名
理由はツナにあるだろう
ツナの左腕はナイフで切り裂かれ、血が滲んでいる
それだけならまだしも、顔も切り傷だらけだった・・・
ツナは体をクロームに支えてもらい、座っていた
そしてその近くにクラスメイトが固まって座っていた

事の始まりは体育の授業中
同じクラスの獄寺、山本、クローム(凪)と喋っていた
その時の授業内容はサッカーだった

「野球バカ!」

「おう! 凪!」 

「・・・ボス!」

「・・・っと・・・」

この4人はサッカーで次々と点を重ねていった
味方はすることなく
敵は攻めることができず
そして敵、味方両方の女子はその様子に見入っていた

「さすが10代目です!!」

「そんなことないさ」

「流石なのな〜」

「・・・すごい・・・ボス」

「クス・・・ありがとな」

それから30分が経過して、授業半ばになった頃・・・それは起こった
どこからか、ナイフが飛んできた
ツナはそれを蹴り飛ばす
それに気づいた獄寺、山本、凪はツナの周りを囲うように集まった
生徒たちは何がなんだかわからなかったが、そのあとにツナが避難するように指示したため
恐る恐る逃げた

「でてこいよ・・・俺が目的だろう?」

「クックック・・・実に面白い・・・今回の仕事は面白そうだ」

「仕事・・・ね・・・暗殺か? 偵察か?」

「暗殺」

「ほぅ・・・というより、そろそろ姿を現したらどうだ?」

「バレているのか・・・流石だな」

すると何もないところに男が現れた
おそらくその男は霧属性の炎が使えるのだろう・・・それも強力な
しかし、ツナたちの敵ではない
それ以上の幻術使いもいる・・・雷以外は集合することできるのだ

「幻術使いかぁ・・・骸呼んだほうが早そうだな」

「呼びましたか?」

「呼ぼうと思ったけど、骸・・・お前は一体どこにいたんだ?」

「綱吉君が呼んだような気がしましたから!」

「お前には超直感があるのか」

「綱吉君限定ですがね」

平然とおかしな内容の会話をしている二人

そこに・・・

「何・・・綱吉に群れてるの?」

「恭弥、綱吉に は余計じゃないか?」

「それがなきゃ意味がないよ」

「そうかなぁ・・・」

そこで本当に雷と晴以外の守護者が集まってしまった
そしてやってきた男の方に視線を移すと居なかった
ギャーギャーやっているあいだにどこかへ行ってしまったのだろう
すると

「きゃああああああああ!!」

「!?」

振り返る、そこにはクラスメイトがいたが、男は笹川京子を押さえ込んで喉元にナイフを突きつけている
それを見たツナは呆れたような顔をした
なんて古いんだ、人質なんて意味がない可能性が高いのに
特に裏社会では

「人質をとってこっちが何もしないとでも? 俺には関係ない」

ツナが珍しく冷たく言い放つ・・・
その姿に5人は驚愕した、ツナは誰よりも他人を大切に思う人間だ
自分を犠牲にしてでも
そんなツナがそんなことを言うとは思ってもいなかった
男はそれを見て一瞬驚いたようだったが

「だったら殺しても構わないのだろう?」

「・・・復讐者の牢獄行きが決定するぞ?」

「構わん、どうせ俺は使い捨ての駒に過ぎん」

そこで男が強くナイフを握ったのが見てわかった
それにツナが京子に刺さる前に地面を蹴って男の持つナイフを蹴りあげようとするが
男がニヤリと笑ったのに気づいたツナは動きを止める

「どうした? 俺からナイフを取り上げるんじゃないのか?」

「何を企んでいる・・・?」

「お前の暗殺だ」

「っち・・・京子ちゃんを離せ」

「俺の世界に入れ・・・抵抗したら殺す・・・こいつを」

「・・・」

ツナは黙って男の幻術の世界へ入った
外から見たらいきなり姿消えたように見えただろう
守護者の5人は歯を食いしばり、ツナの健闘を祈った

「どうするんだ? ここで俺を殺すか?」

「・・・面白くないからな・・・避けるなよ?」

そう言うと、部屋のようなところのいたるところからナイフが出てきた
ツナは一瞬でわかった、串刺しにするつもりなのだろうかと
しかし、男は面白くないといった
なにを・・・と考えていたらナイフが一斉に飛んできたが避けたら京子の命がないということを
思い出したツナは動かずにそれを受けた
幻術だと思い込んでいたツナだが、飛んできたナイフは本物だった
それに驚いたツナは腕で顔をかばった、そして隙間から男の様子が見えるようにしていた
ツナは切り傷だらけになった
これ以上の怪我をしたことがあるツナは顔を歪めず、呻き声も上げず耐え続けた

そして我慢が限界になったのか
ツナはいきなり男に突っ込んでいった、男の持っているナイフはいつの間にかツナに向いていたが
それを左腕で庇うと、男の腕から京子を助け出すと幻術から出た
ダッシュでツナはクラスメイトのところへ行くと京子をおろした

「怪我は?」

「大丈夫・・・ありがとう、ツナ君」

「怪我がなくてよかった・・・」

するとツナが倒れかけた
それに獄寺が即座に反応し、ツナを支えた

「10代目!?」

「ツナ!!」

「・・・ボス!?」

「綱吉!?」

「綱吉君!?」

「・・・大丈夫・・・この間の怪我が開いたみたいだ・・・ったく・・・」

「10代目・・・どうしましょう?」

「・・・京子ちゃんに手を挙げた、そうだな・・・手加減して、             やれ」

「「「「Si!!!!」」」」

そして凪はツナの体を支えると、クラスメイトのところまで歩いて行って座らせた
そしてその隣に凪が座る

「行かなくていいのか?」

「ボスのところにいる・・・あっちは骸様たちで十分・・・」

「そうか」

そして冒頭に戻ることとなる

ドガァァァァン!!!

バキィッ!!

ドォォォォォン!!

ツナは一人・・・
「・・・どうしようかな」

理由はひとつ、男を退散させたところまでは良かった
しかし、雲雀が故意に骸をトンファーで殴ろうとしていたのだ
それに気づいた骸は雲雀を敵とみなし交戦中
獄寺や山本もそれに参加してしまっている
なぜかって?

「ヒバリてめー俺まで当てたな!?」

「南国果実の房が鬱陶しいのな・・・!」

ということです
前にもこんなことが・・・と思い出すクラスメイトとツナ
クラスメイトは二度目の光景に言葉をなくしている
たまに「なんとかできないのか?」と聞かれるが、また氷漬けにするのは
気が引けるわけではないが、置く場所がないと思った

「それなら沢田があいつらを無視する期間を決めたらいいんじゃないかしら?」

黒川のセリフにクラスメイトが同意した
ツナもその提案には賛成だった
そしてすぐ行動に移した

「よーっし! 4人とも、1週間無視するからよろしくな」

「「「「っ!!!!??」」」」

「じ・ご・う・じ・と・く
 あー、でも恭弥は少し伸ばそうかな? もともとは恭弥からだし」

「綱吉・・・」

「クスクス、わかったよ 全員1週間、せいぜい頑張ることだな」

ツナに満面の笑みで言われては反論はできない
これから1週間どれだけ話しかけても無視され、逃げられる日々を送った守護者たちは
精神的にかなりのダメージを負った
1週間が過ぎるとツナの態度が元に戻ったので全員で喜び
また騒動を起こし、危うく1ヶ月にしてしまうことろだったようだ・・・

END

NEXT アトガキ
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ