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3DS版アビス発売記念で、コンビニ店長とアルバイトと、彼らを取り巻く人々の話。
※ルーク女体化です。





それはどこにでもある、コンビニエンスストア。
これはその店主とアルバイトと、彼らの周りに住む彼らのちょっとした日常である。



「いやぁ、今日も暇ですねー」

クーラーの効いた、ご機嫌なメロディが響く店内。
ぱたぱたとうちわを扇いでそよそよと風を自身に送りながら、ちゃんと読んでいるわけでもない雑誌を捲る男が一人。
お決まりの制服に、「店長」とでかでかと書かれた名札を胸につけて。
堂々とカウンターに設置した椅子に腰掛けているその人。

店内にお客はいない。
そんな彼から少し離れたところで。
わなわなと体を震わせている、彼と同じ制服を身に纏った少女。
棚卸しの最中であったらしい彼女は、手に持っていた紙パックのジュースがべこべこになるのも気に留めないまま。

「いいから働けっつーのこのぐうたら店長!!」
「おや」

そのまま野球選手よろしくのフルスイングで、カウンターの店長目がけて商品をぶん投げる。
当てるつもりで投げたのだろうそれは、ギリギリのところで避けられてしまった。
しかも顔を僅かに逸らすだけという余裕っぷり。変なところで反射神経のいい男である。
べちんと壁に当たった可哀相ないちごみるくの紙パックは、そのまま床へ落ちるかと思いきや。
座ったままの店長が手を伸ばして、またまた器用にキャッチする。

「困りますねぇルークさん。また一つ商品が駄目になったじゃないですか」

自腹でお願いしますねー、なんて茶化したような声で言われて。
それに更に腹を立てた少女がうぜー!と叫んで。
そうして午後は過ぎていく。


「あ、すみませんが私は今から出張なので店番よろしくお願いしますねー」
「出張ってなんだよ!」


これはこんな世界の、日常。


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