すきま風

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体育の授業…私は足を傷めて見学していた。千鶴も休んでいた。
実は私は気付かなかったが、千鶴は同じ学校の隣のクラスだった。たまにしか行かないテニス部のキャプテンになっていた。普段すごい真面目な人だから知らないでいた。千鶴は知っているんだろうか?私が渉さん…渉にデートを申し込んだこと。知らないふりをしているのだろうか…。あの日から少なからず私は楽しかった。嫌だった学校にも戻った。なぜかはわからない。けど、渉の声は怖くない。自然と染み込んできた。だから、知らないでいてほしい。あれから毎日電話できる幸せ。間違ったやり方で、千鶴から奪った。と、言えばそうだけど、でも、好きなんだ。
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