本棚:AC

□私と私
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夢じゃない。

幻でもない。

現実の私たち。



「アスラン…」

「嫌か?カガリ」

嫌じゃない。
嫌な訳ないじゃないか。

言葉にならなくて、私は首を横に振った。

世界で一番大好きなアスランなんだから嫌じゃない。

でも。

「じゃあ、目閉じて」

「あす…」

「やっぱり嫌なのか…?」

「ちがっ…嫌じゃないけど、でも私たち」

女の子同士なんだぞ。

「そんなの、関係ないよ」

「ん…っ!」

綺麗なアスランの顔が近付いて、噛みつかれるように触れ合う唇。

あぁ、キスなんて、女の子同士ですることじゃないのに。

頭ではわかってる。

でも、私の身体はアスランに寄りかかっていた。

好き、もっとして。

そんな思いで頭の中がいっぱいになる。


「カガリ…」

唇を離して、見上げたアスランの表情は眩暈がしそうなほど艶やかだった。

アスランは女の子で、私も女の子。

でも、胸を苦しくさせるこの想いは紛れもなく恋慕。


「あす…、もっと」

「大好きだよ」


貴方の想いに溺れさせて。

間違いじゃないんだって思わせて。







20100712


流星P様のmagnetが好きすぎて、百合に走ってみた

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