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□落ちてきた唇
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※お下品入りまーす!←


只今、私の隣では青い髪の男が絶賛爆睡中である。
私は、数学という社会に不要だと思う
教科と格闘しているというのに
爆睡とはいい度胸だな、この男。










佐藤(数学教師、めっちゃうるさい)に
 見つかりそうになったら起こせ










赤点ギリギリ、もしくは既に赤点のヤツが
どの口使って言ってんだこの野郎。
でも、なんだかんだ見つかりそうになるこの男を
起こしてあげる私はとても健気だと思う。
それを1ヵ月くらい前、この男に言ってみたら

健気のカケラもホコリもねぇよ

って言われてツッコむ気も失せた。
つか、ホコリってなに。










「おい青峰!なに寝てんだ!」










あ、こんなこと考えてたら起こすの忘れてた。










んあ?






「堂々と寝るんだなあ、青峰?」






あ!苗字テメェ!
 なんで起こさねぇんだよ!






「そんな毎日毎日めんどうだっつーの!」






あ"!?ふざけんなよ!






「はあ!?それはこっちのセリフ、

「お前ら放課後残れ、な?」







はあ!?






クラスのみんなが青峰とあたしを交互に見る。
そんな捨て猫を見るような目で見ないでよ!
私は完全に被害者なのに!










「うんこーうんこー青峰うんこー」






うるせぇ死ね。
 …ねぇくせに






「ない!?あたしだってちゃんとありますー!」






俺別に胸なんて言ってねぇだろ!






「嘘つくな!完全に胸見て言ったじゃん!」






言ってねぇよ!






「言った!」






言ってねぇ!






「言った!」






 言 っ て ね ぇ ! 






「元気だなあ、お前ら。
 中庭の掃除行ってこい。
 若いっていいな、元気で」



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