仁亀百色玉手箱〃
□ようこそ!preciousへ-番外編A-
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k「さてと、読んでみるかなぁ〜?」
仕事が終わって、斗真と健クンを見送った俺は携帯を手に取った。
自室へ行ってベッドにうつ伏せに寝転がってスクロール、
k「…わぁ、色々あるなぁ〜、作家、レーベル、内容テーマ別になってる…」
俺は初めて見るコンテンツに釘付けになった。
k「あっ♪これ、絵が可愛いかも…」
ストーリーはあらすじで何となく把握して、とりあえず好みの絵を描く作家さんの作品に目を通して見た。
k「うわ!絵は可愛いけど、内容濃いっっ 結構〜エグいんすけど…」
ソコには初めて見る表現世界の連続で驚くやら、感心するやらで…
ある意味、見てはいけない世界を見ちゃった様な気がした〃。
k「コレってみんな女の人が描いてるんだよね〜? スゴいなぁ〜、よく描けるなぁ〜、なんかお手本あるのかな?」
俺はすっかりBLの世界に没頭してしまって、時間が経つのも忘れて読み耽った。
k「わぁー、『陵辱と監禁』だってぇ〜、ヤバくない?・・・・と、言いつつ見ちゃお〜//」
j「何、真剣に見てンの?」
俺は独り言を言いながらキャーキャーしていたら、仁にいきなり声を掛けられた!!//
k「うっわッ!!仁! いつから居たの?! 」
驚き過ぎて持っていた携帯をベッドの下に落としてしまった!
j「さっきから。 インターフォン押しても出て来ねーから自分で鍵開けた、」
仁は言いながら俺の携帯を拾い上げ、画面を見ていた。
j「『陵辱と監禁特集』? なにコレ? お前、こういうの好きなのっ?ww」
仁は口元に変な笑いを浮かべて俺を見た。
k「もぉーっ//違うよ! てか、携帯返せっ// コレは今度描く漫画の資料だよ!//」
俺は、ほくそ笑んでる仁から携帯を奪い取り説明した。
j「漫画の資料ぉ? お前が描いてンの、少女漫画だろ? なンで、陵辱プレイとか、監禁プレイが関係あンの?」
k「今度描くのは、少女漫画じゃないンだ、 その・・・BL漫画だよ・・・//」
俺は何となく仁にBL漫画と言うのが恥ずかしくて、持ってたクッションで顔を半分隠しながら話した。
j「BL漫画? なにそれ?」
仁が素っ頓狂な顔して聞いて来る。
普通、BL漫画って言ってもわかンないよね・・・・
k「BL(ボーイズ・ラブ)の略。 再来月から出すンだって。その創刊号に描いてくれないかって、頼まれたンだ」
j「へぇー、ボーイズ・ラブねぇ〜、 なら、俺達のコト描けばぃぃじゃん♪」
仁は笑いながらベッドに両腕を掻けて言って来た。
k「仁までみんなとおんなじコト言う〜、ヤダよ! 自分のしてるコト描くなンて・・・//同人誌ならまだしも商業誌なのに・・・//」
俺は考えただけで恥ずかし過ぎると思った。
j「良いじゃん♪全国の読者の皆さんに亀梨和也先生の痴態を広めちゃえば?(笑)」
k「冗談じゃないよ! 俺、顔知れてンだよ?// 絶対ダメ!!」
俺はクッションを抱えながら大きくバツをした。
j「ははは(笑) まぁーいいけどさ、それより飯は?」
仁に聞かれて我に返った!!
k「ヤバイ!ご飯作ってない!! ごめん!仁!今作るねッ!」
俺は慌ててベッドから飛び降りるてキッチンに向かおうとした。
j「用意してないから良いよ、コレ食おうぜ」
そう言って仁が重そうな紙袋を翳した。
k「何これ? わ!『吉兆』のお弁当じゃん!どうしたの?」
j「店に来た客がくれた手土産だってさ、俺、先シャワー浴びてくるわ、」
仁はそう言って浴室に足を向けた。
俺は仁がシャワーを浴びて居る間にお味噌汁だけ作って仁が持ち帰ったお弁当の包みを解いた。