10Ks!

□ヤキモチ*パラダイス
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雄「先陣切ってくれるスタッフさんは…」
「じゃ、じゃあ行きますよ!」

そう言って手を挙げたのは上重アナ。彼の目線の感じから番組スタッフからの何らかの指示があったんだろうと思った。
中丸はそんな上重アナに「どうぞ!どうぞ!」と早々と譲りいざ、上重アナが1番手で滑るコトに。下で心配そうな顔をして覗き込む中丸の顔が映り覚悟を決めた上重アナが滑り出した!

亀「うわっ!早っ!」

『サミット・プラネット』は想像以上に早くて、上重アナのウエストに取り付けられたカメラからもそのスピードと勢いがダイレクトに感じられた!

「スゴい!綺麗っ!」

上重アナのフォームの美しさを讃える片瀬さん。

雄「お疲れ様です!」
「AMAZING!」

水から上がった上重アナに中丸も惜しみ無い拍手を送る。
そんな中、ビショビショになりながら上重アナが放った一言はー、

「全然、大丈夫ですね!」
雄「ウソでしょっ!?」
「全然大丈夫です!」

疑う中丸に両手を広げ爽やかな口調で話す上重アナ

「子供の時のすべり台みたいな感じ」
雄「そんなに?」
「スグもう1回行きたいです!」

そう力説する上重アナに背中を押され挑戦するコトにした中丸

亀「本当に大丈夫なのかなぁ〜…顔、まだ不安そうだよ、」

普段から高い所が苦手な中丸を側で見ている俺は少し心配になって来た。ソレでもテレビ画面に映る中丸は「行ってきます!」と、力強く言っていた。

…が、中丸が行った後上重アナが
「メッチャ怖いです!」を連発!
どうやら、上重アナが平気なフリをして中丸をどうにかスタート地点に来させる作戦だったらしい。

そうとは知らない中丸は「超高い!超高い!」と及び腰になりながらもスタート地点に到着。

雄「よく行ったなぁー!コレ!」

と、てっぺんから下を見下ろして上重アナを賞賛する中丸。

雄「マジかよぉー…行きたくねぇなぁ…コレ…」

と、弱気が入る。

亀「頑張れ!中丸っ!」

そんな中丸を両手拳を握って応援する俺!既に終わってるロケだけど、心から応援した!

片瀬さんのサービスショットが流れて次の瞬間!

「やりますか?やりませんか?」
雄「やります!」
亀「やるんだっ!!」

さっきまで「やめようかなぁ…」「無理だわ…」と、弱音吐きまくりだった中丸がまさかのやります発言!

亀「頑張れ!中丸!!」

ゲートが開きスタンバイした中丸が「マジかよ〜」と、不安気な顔で言うのを見ながら再び応援!
握り拳にも力が入る!


そしてー、

「行くぞー!」と、気合いを入れた中丸は「ひやぁ!」とは言ったモノの、見事に滑り切った!!

亀「おッシャー!スゲェー!ヤッター!!!」

俺は興奮して立ち上がった!

雄「ふざけんなぁー!!」
亀「アハハ(笑)中丸!よくやった!」

全身ビショ濡れのまま右手を硬く握りガッツポーズする中丸を抱き締めてやりたい気分になったっW❤

雄「決め手はね、ディレクターさんにシューイチも7年やってるから世代交代だね、って言われました!」

と、中丸。

亀「そっかー、そう言われたらヤルしか無いよなぁーっW」

この業界、なんだかんだ言ってディレクターさんやプロデューサーさんの意見は大きい。
特に『シューイチ』では、最近Hey! Say! JUMPの伊野尾やA.B.C-Zの塚ちゃんが出演していて人気も出ているからそんな話をされたらやらない訳には行かない。

雄「Hey! Say! JUMP?ダメですよ!」

は、中丸の本音中の本音に聞こえた。

こうして撮影裏話も交えながら番組は進み、俺もすっかり1視聴者として『シューイチ』を楽しんでいたのだけれども、次に3人が向かったアトラクション
『トワイライト・ゾーン・タワー・オブ・テラー』で事件が起こった。

『トワイライト・ゾーン・タワー・オブ・テラー』は東京ディズニーランドにもあって俺も乗ったコトがある。ソレのフロリダバージョンらしいが、例によって例のごとく高所恐怖症の中丸は乗車を拒否。またもや、片瀬さんを誘うも「本当にムリ!」と、言われて上重アナと2人で行くコトになった。

亀「そういえば、中丸は東京ディズニーランドのは乗ってるんだ。ソレでOKしたのかな?」

見ていると、先程の『サミット・プラネット』よりは余裕のありそうな顔で、むしろ、上重アナの方が初めて乗るというコトで緊張している様だった。

が、始まって見ると…

雄「えっ?待って!行くの!?」

と、中丸が取り乱しはじめ

雄「そっか、まだ上がって無かったわ、」

と、一息ついたのも束の間

雄「えっ?前に行くの!?なにコレ?移動するの?!」

と、どうやら東京ディズニーランドとは勝手が違う様でまた心拍数が上がる!次の瞬間!

雄上「うわあーーーっ!」

2人の悲鳴が響き渡り箱が急上昇した様子!

雄「言ってよ!」
亀「中丸!頑張れ!…て、アレ?」

暗かった画面に光が差し込むと同時に上重アナが、ガッシリ!と中丸の左手を握り締めているのが目に入った!

亀「えっ?なにアレ?!」

「助けてー!」と、絶叫する中丸もそっちのけで俺の目は中丸の手を握る上重アナに釘付けになった!

亀「なんだよ!上重!中丸の手離せ!何、ガッツリ握ってんだよ!!!」

俺は怒り心頭!
今日一の声が出たっ!

しかも、

「結ばれました♡」の片瀬さんからの言葉に始まり、

雄「かなり強く握ってました!」
「アハハ(笑)」
雄「持つトコがそもそもそんなに無いんですよ!」
「無いんですよ!」
雄「本能的に…」
雄上「合致したんですね!」
亀「何が本能的に気持ちが合致しただぁー!超〜ムカつくぅーっ!!!」

2人顔を見合わせて言ってる姿を見て俺はクッションをテレビに投げつけた!

亀「PL学園の握力がスゴい?俺のスペシャルパンチを食わらしてやろうかっ!!」

この怒りをドコにぶつけたらイイのか!最悪にも「できました♡」と言って再び手を繋ぐ2人がマジで許せなかった!

亀「ムカつく!ムカつく!あーっWどうしてくれよう!」

俺はテレビそっちのけで頬や顎に手をやりリビングをウロウロ

亀「痛っ!」

メラメラと燃え上がる嫉妬心を持て余して気がつけば血が滲むほど親指を噛んでいた!

亀「イタタ…っWヤバい血ぃ出たっW」

親指の痛みで我に返った俺は寝室に行って箪笥の上に置いてある救急箱を「うんしょ、」と、背伸びして取って絆創膏を貼った。

亀「このままじゃいられない!中丸に会わなきゃ!明日の香川公演に行けない!」

俺は今夜『Going!』の生放送が終わったら中丸の家に行こう!と、決めた!
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