10Ks!

□◆今宵貴方と◆(雪の日編)
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翌朝ー、

いつもなら小鳥の囀りで目覚めるのに、その日の朝は小鳥が鳴かなかった。


亀「ふぁ〜…よく寝た。今、何時?」

枕元の時計を見ると朝の8時半。

俺はゆっくりとベッドから降りてパジャマの上からクリーム色のストールを羽織り寝室を出た。

亀「寒っ!廊下冷たい!昨夜うっかりルームシューズ履くの忘れてたっ゛」

俺は身体を縮こませ足早に素足のままリビングへと歩いた。

リビングに着くと脱ぎっぱなしのボワ付きルームシューズを発見。
このボワ付きルームシューズは表面は羊の皮で出来ていてとても暖かい❤中のボワも羊毛だし、まさに両足に羊を巻いてる感じっ゛❤

亀「ふぅ〜っ゛あったかい❤羊様々❤」

俺は言いながらカーテンを開けた。

亀「わぁーっ!雪だ!」

カーテンを開けて目に入って来たのは、薄ら雪が積もったベランダ

亀「凄い!」

俺は思わぬ11月の雪にテンション上げ上げっ゛↑↑↑

早速窓を開けてベランダに出た。

亀「わぁーっ!一面銀世界だっ!」

雪って不思議

いつもの見慣れた風景が雪が降ることによって全く様変わりする。
薄汚れた町並みと一緒にくすんだ心の中まで真っ白な雪で覆われて浄化してくような気さえする。


亀「コレだけあったら雪だるま作れるかな?」

俺はベランダにうっすら積もった雪を掻き集めて雪だるまを作ろうと決め、温かいルームシューズからベランダ用のサンダルに履き替えてせっせと雪だるまを作り始めた。

亀「んしょ、んしょ、…あーちっちゃいのしか作れないなぁー」

何とか作った雪だるまは15cmないくらい。冷蔵庫にあった京人参のシッポと黒豆で目と鼻を作り可愛らしい雪だるまの完成だ。

亀「鼻高!…なんか、この雪だるま中丸に似てるっ゛❤」

俺は出来上がった雪だるまをベランダに置いてある丸型の白いサロンテーブルに置いてしげしげと眺めて笑った。

亀「お腹空いたな…久しぶりにホットケーキ焼こうかな?ちょっと待っててねっ゛❤」

俺は雪だるまを中丸に見立てて話しかけ、いそいそと部屋の中に入りキッチンでホットケーキを作り始めた。

亀「よっ!」

ホットケーキをフライパンの上で上手にひっくり返してポンと、お皿の上に乗っけて大きめに切ったバターを乗せてメイプルシロップをたっぷりと掛けた。

亀「う〜んっ゛❤イイ匂い❤美味しそう❤」

俺は出来上がったホットケーキを持って鼻歌混じりにベランダへと戻った。

亀「中丸お待たせ❤一緒にホットケーキ食べよう❤」

サロンテーブルに乗せた中丸に言って「いただきます❤」と、手を合わせナイフで切ったホットケーキを1切れ口に運んだ。

亀「んまい❤やっぱりバター多めのがホットケーキは美味しいなぁ〜っ゛❤」

俺はムグムグほっぺを膨らませてもう1切れホットケーキを食べて雪景色を満喫した。

亀「あ〜っ゛美味しかった❤…中丸にも作ってあげようかな?いや、ホットケーキは中丸のが上手いかも。パンケーキもメチャメチャ美味かったしなっ゛❤」

そんなコトを言いながら中丸に似た雪だるまを見ていたら本物の中丸に逢いたくなって来た。

亀「行っちゃおっかな…中丸んち
うん!行こうっ゛❤」

そうと決まればただ逢いに行くんじゃつまらないと、俺はベランダに残った雪で雪玉を数個作り雪だるまと一緒に小さなクーラーボックスに入れて中丸の所へ持ってくコトにした。

着替えを済ませ時計を見ると10時過ぎー、

亀「確か、今日は中丸もイラストの〆切日が近いとか言ってたから家に居るよな?連絡しないで不意打ち訪問しちゃお〜っと❤」

気分はウキウキ❤

俺は濃紺のダッフルコートを来てミルク色のマフラーをグルグル巻にして部屋を出たっ゛❤
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