10Ks!

□◆ゆちかめ入所記念お話◆2016◆
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「…で、今週のスケジュールだけど…」
亀「あ〜あ、中丸に逢いたいなぁ〜っ゛」

俺はランチがてらのマネとのスケジュール合わせも上の空で頬杖突いて目の前に出されたグリーンサラダをザクザクフォークで刺していた。

「聞いてるのか?亀梨?スケジュールに変更があるからちゃんと聞けよ?」
亀「ねぇ〜、今日何の日か知ってる?」

俺はジロりとスケジュール帳を見ながら話すマネを睨み聞いた。

「知ってますよ。ほら、亀梨和也、中丸雄一、入所記念日。」

マネは見ていたスケジュール帳をバッ!と、俺の方に向け、11月8日の今日の日付に赤丸がしてあり御丁寧に紫とピンクで俺たち2人の名前が書き込んであるのを見せたっ゛

亀「なんだ。知ってたんだ。…じゃあ、さぁー、今日のスケジュールちょっと考えてくれてもイイんじゃないの?」

俺はレタスだのアスパラガスだのパプリカだのを刺したフォークをマネの前でクルクルさせながら言った。

「お行儀が悪いぞ!…足まで組んで、はしたない。」
亀「はしたなくてすみませんねぇ〜っ゛ねぇ〜今日の午後からの仕事のどれか明日以降に回せない?俺、中丸に逢いたいっ゛❤」

俺は片手にフォークを持ったまま両手を合わせてほんのりシナを作りマネに媚びてみた。

「ダメだな。どの仕事も今日中に終わらせなきゃ不味いモノばかりだ。」

媚び失敗↓

亀「ぶぅー!融通効かないな!ケチんぼ!」
「ケチんぼ!…って、子供かっ!wさぁーさ、早く食事を済ませて次の現場に行くぞ!」

マネはスケジュール帳をパタンと閉めて、自分も注文したボンゴレビアンコを食べ始めた。

亀「つまんない!…マネのクセにそんなニンニク臭いの食べてイイの?みんなに顰蹙かうよ?」

俺が意地悪く言うと、マネは平気な顔をして

「残念でした!次の現場にはお前1人で入るの!俺は車中で別の仕事だよ。」

そう言ってチュるるっと、これみよがしにボンゴレビアンコを啜ったっ゛

(むぅ…っ゛面白くない!)

俺は心の中で悪態ついたけど、いつまでもヘソを曲げてても仕方が無いのもわかってたから、注文したシーフードドリアとグリーンサラダを黙々と食べた。

食事の後向かったのは〇テレ

(ひょっとしたら中丸に逢えるかも…っ゛❤)

と、淡い期待を持ちながら『好キニナル』の打ち合わせに入ったけど、打ち合わせに向かう間も終わってから廊下を歩いている間も、中丸に逢うコトは無く〇テレを後にした。

その後はラジオの収録と連載を掲載してるファッション誌の取材兼撮影があって、途中、コンセプトと若干衣装が合わないと言ってスタイリストさんが慌てながら別の衣装を準備するというハプニングも有りで予想以上に押した。


亀「ハァ〜…最後の仕事でトラブるかっ゛…予定通り終わってたら中丸んちに押し掛けようかと思ったのになぁ〜…」

俺は待ちの間、マイ水素水ボトルに口を付けスタジオに用意されてたベロア素材のソファーに腰を下ろし背もたれに凭れ掛かった時だった。

亀「そう言えばマネは…?…えっ!?」

マネを探しキョロキョロした時だった!

ガラス越しにまさかの中丸の姿を発見した!

中丸は私服なのか、衣装なのか、よく『シューイチ』で見るような黒いシャツにシルバーのネクタイ
赤みの強い焦げ茶のジャケットに黒のスラックスを履いていて何だかキマッて見えたっ゛❤

雑誌の担当者の人に軽く会釈をして何やら相槌を打ちながら楽しそうに話してた中丸はカメラマンさんや他スタッフさん達、すれ違う人全てに挨拶しながら俺のいるスタジオに入って来た。

雄「よっ゛❤…撮影、押してるんだって?なかなか亀が出て来ないから中まで入って来ちゃったよっ゛w」
亀「えっ?えっ?なんで?」

俺は余りにも唐突な中丸の出現に動揺し過ぎて水素水のボトルを落としそうになった!

雄「おっと!危ない!ソレ、衣装だろ?濡らすトコだったぞっ゛」

中丸がパシ!っと、俺の手ごとマイボトルを掴んだ瞬間!
胸が早鐘のように高鳴ったっ゛❤

亀「ごめん…てか!なんで?なんで居るの?!」
雄「アレ?聞いてない?マネから亀を迎えに行ってくれって言われて来たんだけど…」
亀「えっ?マネが?」
雄「うん、昨日連絡があってこの時間にココに来るように言われたから地下の駐車場で亀を待ってたんだけど来ないからさ、」

俺は中丸の話を聞いて『ヤラれたっ゛!』と、思ったっ゛

(マネの奴、サプライズ仕掛けたなっ゛)

亀「もぉーっ゛❤ヤラれたぜっ゛❤」
雄「亀?」

1人下を向いてニヤニヤが止まらない俺を中丸は不思議そうに見詰めていて、その穏やかな顔を見るうちに俺はみるみる笑顔になって行くのが自分でもわかったっ゛❤


亀「このネクタイシルバー1色かと思ったら、下に向かってどんどん暗くなるグラデーションなんだね❤すごく似合う❤」
雄「ありがとうっ゛❤コレ、良いだろ?元々衣装だったのを気に入って買取りしたんだっ゛♬」
亀「へぇー、中丸にしては珍しいねぇっ゛買取りしたんだっ゛凄くイイよっ゛靴にも合ってるし時計にも合ってる❤」

俺は中丸のネクタイを手に持つコトから始まり、ジャケットの肩から腕までを手触りを確かめるように撫で下ろして最終的には大好きな中丸の手を握れるようにさり気なく時計を見てそのコーディネート全体を褒めちぎったっ゛❤

「クスクス…(笑)なんだか、そうしていると恋人同士みたいね(笑)」

雑誌の担当者の人が笑いながら戻って来て、気が付けば俺はソファーの上で中丸と向かい合って中丸の膝の上に自分の足を乗せてたりして…っ゛❤

丸っきり自宅で寛いでいるような格好をしていたコトに気付きちょっと恥ずかしくなったっ゛❤
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