10Ks!

□抱きしめたい中丸とキスしたい俺っ゛♥
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俺が『Going!』のスタジオを覗くと、丁度CMに入ったトコロだったらしく、亀と江川さんが楽しそうに会話してるのが見えた。

「アレ?中丸くんじゃない?」

俺に気付いたのは上田さん。

「どうも〜」と、頭を下げる俺に向かって次の瞬間、風を感じる程の速さで近付いて来たのは亀だった。

雄「うおっ!早っ!」
亀「中丸!どうしたの?なんでいんの?なんかイイ匂いするっ゛魚臭いっ゛」
雄「イイ匂いか、臭いのか、どっちなんだよっ゛w」

亀は矢継ぎ早に喋りだして、俺と目と鼻の先、危うくキスしそうな距離でクンクン匂いを嗅ぎ回った。

雄「よしなさいってっ゛w…サバゲー行って来たんだよ。」
亀「サバゲー?何処まで?」
雄「山梨」
亀「山梨?結構〜遠くまで行ったね〜っ゛…で?その手に持ってるのは?」
雄「ヤマメ。あ、亀食うか?やるよ。」

「はい!CM終わりまぁーす!」

雄「あ、亀、戻れよ。CM終わるって、」

俺はスタッフさんの声に反応して目の前の亀に言ったけど、亀は一向に席に戻る気配が無く俺に喋り続けた。
亀「ヤマメ?食べる!てか、中丸と帰る!待っててっ゛」
雄「俺と?…イイけど…じゃあ、着替えて来るわ。亀の楽屋借りるな、」
亀「ダメ!」
雄「ダメ?」

亀は俺の手をぎゅっと握りスタジオを出ようとする俺を引き留めた。

「おーい亀梨くーん!戻ってこーいっ゛」

雄「ほら!亀行かないと!上田さん呼んでる!」
亀「行っちゃダメ!ココに居て!」
「亀梨くーん!」
雄「ほら!呼ばれてるって!」

なかなかスタジオに戻ろうとしない亀に俺の方が慌てた!

亀「ココに居てっ!」
雄「わかった!わかった!ちゃんと居るから戻れっ!」

俺が言うと亀はやっと手を離し自分の席に駆けてった。

ソレからの俺はなるべみカメラさんや他スタッフさん達の邪魔にならない様に身を小さくしてスタジオの隅に立ち続けた。

(気まずいな。…俺サバゲールックだしな、きっと焼き魚の匂いもしてるんだろうな…)

俺は自分でも場違いだと思う場所で左右の腕をクンクンしながらひたすら生放送が終わるのを待った。

亀は俺がスタジオに居るかどうかを確認するように、時折コチラに目線を送っては俺が居るのを見ては安心したような顔をしていた。

『居る?中丸居る?』
『居るよ。大丈夫だよ。』

そうアイコンタクトを取る俺達は
まるで保護者参観日の父子の関係っ゛w亀が子供で俺がお父さん。なかなか仕事で来れないお父さんがちょっと遅れて参観日に来てくれたみたいな感じ。
亀はソレを喜ぶ子供のようで、
授業中だと言うのに先生(この場合上田さん)の話を聞かずに後ろにいる(実際は前だけど)お父さんを気にしてばかりいる。
そんな感じだった。

「亀梨く〜んっ゛聞いてるぅ?」

そこへまたタイムリーに上田さんが声をかけるからっ゛w

『すみませんねぇ〜うちの亀がっ゛w』

…と、なんとも言えない気持ちで苦笑いしていたっ゛
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