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□優しい夜
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和「ハア～っ＂寒いっ！」
日付が変わって2月11日 月曜日。
〇テレの生放送が終わって局を出た俺は一昨日から急に冷え込みが厳しくなった東京の街を白い息を吐きながら歩いていた。
和「また雪になりそうだなぁ～…寒いっ！寒いっ！温かいモノ食べたいっ＂」
そんなコトを呟きながらキャメルコートを着た肩を窄めてグルグル巻きにしたオフホワイトのマフラーの中へと顔を埋めて目的地へと急いだ。
和「居たっ＂❤」
真っ黒な銀杏並木の前に白いレクサスが止まっていて、赤いテールランプが「おいでおいで」と俺を温かく迎え入れてくれて居るように見えて❤思わず顔が綻んだっ＂❤
和「お待たせっ＂❤」
助手席のドアを開けて車内に滑り込むように入った俺はバタン！とドアを閉めて運転席の方を笑顔で見た。ソコにはフィッシャーマンセーターの中にデニムシャツを着た雄一がハンドルに両手を掛けて柔らかく微笑んでいた。
雄「おかえり❤」
和「ただいま❤chuっ＂❤」
俺はやっと雄一に会えた喜びを包み隠さずキスで表現した❤
雄「大胆だなぁーっ＂w誰か見てるかもしれないゾっ＂」
和「誰も居ないよーっ＂こんな真夜中のしかも真冬の寒さの中に人なんて、」
俺は辺りをキョロキョロと見回す雄一に黒い毛糸の手袋を外しながら言った。
和「ハァ～っ＂さっぶいっ＂手がかじかんじゃったよぉ、」
雄「どれ、…本当だ。冷たいな」
両手を擦り合わせている俺の手を握る雄一の手はとても暖かくて❤俺の丸っこい両手を包み込むようにして摩ってくれると指先から身体の芯まで温まる気がした。
雄「今更だけど、お疲れ。和也は毎週遅くまで仕事大変だな、」
ひとしきり温まって雄一がマンションへと車を走らせる中言った。
和「別に、いつものコトだし慣れっこだよ、」
雄「そうか？…ならイイけど、今日の和也少し元気なく見えたからさ、」
雄一はその人柄を表すように慎重で丁寧な運転をしながら言った。
その口調に仕事を終えた緊張感も抜けたせいか、俺の心の中で沈んでいたある思いがふわふわと浮き上がって来て口をついて出た。
和「髪……切らなきゃなんだ」
俺は俯きながら小さく言って伸ばし掛けの髪の先を指で摘んで弄った。
多分、声が小さすぎて運転席の雄一には聞こえて無い。
4月から始まるドラマの主演が決まった。役柄は刑事の役。
新しい仕事が決まったのは嬉しかったけど、
俺は髪を切るのが嫌だった。
「せっかくココまで伸ばしたのに…」と、マネから話を聞きながら心の中で思った。
俺たちタレントが髪を伸ばすとみんなには『何か次の仕事の為に髪を伸ばしてるんだろう』と思われるコトが多い。
実際、そういうコトはよくあるコトなんだけれど…俺の場合は違った。
『休みだからこそ、髪を伸ばせる！』
ソレは言うなれば、女子高生が「夏休みの間だけはカラーリング出来る！」というのに近いモノかもしれない。
俺はずっとショートヘアが続いていたからたまには長く伸ばしてみたくなっていた。
…ううん、そうじゃない。
雄一が長い髪を好きだからだ。
長くて綺麗な髪の女性を見ると必ずと言っていい程「綺麗だなぁ…！」と、口にする雄一。
ソレも出来ればストレートヘアがお好みらしい。
雄一曰く、「ショートヘアも嫌いじゃないけど、長い髪って憧れるじゃん？特に俺、くせっ毛だしサラサラの髪が綺麗で好きなんだよなぁー、」…と、言う。
実際、以前番組の収録だったか、雑誌の取材だったか、「上田の髪が長いのと短いの、どっちがイイ？」という質問で雄一は「長い方」と、即答していたのを覚えている。
(まぁー、イイんだけどね……)
俺は溜息を一つ吐いた。
ドラマが決まったコトには髪を切るのも仕方が無いし、俺は気を取り直して話し出した。
和「ドラマ決まったの。〇〇テレビ。4月からの」
雄「ああ、聞いたよー！おめでとう！『ストロベリーナイト』だろ？俺、あのドラマ好きだったんだよ！原作も読んでてさぁーっ＂誰の役？」
雄一はワクワクした様子で聞いて来た。本当に好きなドラマらしい。
和「菊田和夫の役」
雄「菊田和夫か！ドラマだと西島秀俊さんがやった役だな！すげぇな！」
和「凄いよ、前作ファンも多いみたいだし良い意味でプレッシャーもあるけどね、」
雄「そうだな、姫川玲子役は？」
和「二階堂ふみさん」
雄「二階堂ふみさんか！若手だけど演技派の女優さんだなぁー、」
和「うん。まだ顔合わせして無いからどんな人かわからないけど共演するの楽しみだよ」
俺は話しながらもずっと自分の髪を撫でその手触りや長さを確認していた。
目の前の信号は赤
緩やかに車を止めた雄一が俺の方を向いて言った。
雄「和也」
和「うん？」
雄「髪、切るの 嫌なのか？」
ソレは青天の霹靂！
絶対、雄一には俺の気持ちなんてわからないと思っていたのに
そう聞かれてビックリした！
和「え…？」
雄「髪、ずっと触ってるから」
そう言って俺を見る雄一の目はどこか悲しげで…まるで俺の気持ちをわかってくれているように見えてー、
俺は思わず涙ぐんでしまった。
信号は青になりまた緩やかに車を走らせる雄一は何も言わず、
ただ、俯く俺の頭をポンポンとしてくれてそのまま優しく、優しく、髪を撫でてくれた。
和「ゆう…いち…」
雄「なんにも言わなくてイイよ…けど、俺は短い髪の和也も好きだぜ。ショートヘアの和也も可愛い❤」
そう言って俺の髪を撫で続ける雄一の顔をそっと覗き見るといつものやんわりとした微笑みが見れて俺の心は一気に喜びに満ちたっ＂❤
和「えへ❤本当？ショートヘアも可愛い？」
雄「可愛いよ❤」
和「ンじゃあ、メチャメチャ短くしようかなぁーっ＂❤ベリーショートとか❤」
雄「ベリーショートはやり過ぎだろう？ソコまで短いのは…」
和「短い髪も可愛いンでしょう？ベリーショートもイイじゃん！」
雄「いやいや、菊田和夫はベリーショートじゃないだろ？w…つか、短くても前髪は長めにして欲しい…」
和「え～っ！さっきショートヘアも可愛い❤って言ったトコじゃんっ＂雄一の嘘つきっ＂」
雄「嘘つきじゃ、ねぇーし！希望だよ、希望っ＂」
なんて、『泣いたカラスがもう笑った。』よろしく、俺の涙はスグに消えて狭い車内でワチャワチャ❤マンションに着くまでの間俺たちふざけ合い雄一には「運転中！w」と、注意されたりもしたっ＂❤
『優しい夜』
お※し※ま※い
【あとがき】
本当に短いお話でしたがいかがでしたでしょうか？( *´꒳`* )
昨日、亀ちゃんのドラマ主演のニュースが飛び込んで来て真っ先に思いついた気持ちをそのままお話にさせて頂きました。m(_ _)m
「亀ちゃん…次の仕事の為に髪を伸ばしてたんじゃ無かったんだ…」
そう思ったしまったら、なんだか切なくなりまして…(/ω＼)
もし、亀ちゃんの中の女の子の部分が髪を伸ばしたいと思っていたらこう思うかも…という心境で描きました。m(_ _)m
菊田和夫役でロンゲは無いだろうしねぇ…(￣▽￣;)
まだ、どんな髪型になるのかわかりませんがその辺もドキドキしながら4月からの放送を待つ気でいます。(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡
余談ですが、
この後マンションに帰った後のゆちかめは多分一緒にお風呂に入ってゆっちが亀ちゃんの髪を優しく洗ってくれそうな気がします❤
(♡>艸<)❤
(冫、)「やっぱり、切るの勿体ないな…」
とか、言いながら❤
シャンプー＆トリートメント
極めつけは丁寧なブロー仕上げまでゆっちがしてたらイイなぁーっ＂(￣▽￣;)←(久しぶりにフォレストさんに来れて舞い上がってますっ＂w)
やっぱりLove❤Love❤ゆちかめ❤が描けるのは嬉しいですねっ＂❤(♡>艸<)❤
あ……
そういえば、今月って亀ちゃんのお誕生月じゃないですか？
an・anの企画で「亀梨、髪を切る！」とかのイメチェン企画って無いですよね？(￣▽￣;)
今、ふと、思っちゃいましたっ＂wもし、あったらKATーTUNの企画にして頂いて亀ちゃんの断髪式をゆっちと竜ちゃんにして欲しい！と、願っちゃいました！
(￣▽￣;)←(無いかぁーっ＂w)