union

□タメ旅+[台湾編]
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俺たちKATーTUNが充電期間を終えたコトで復活した『タメ旅+』
(+の意味は様々なコトが以前に比べて+されているらしい)

その記念すべき初海外ロケが東京ドームで行われた復活ライブ『union』の中で台湾へと決まった。(理由は、会場にいたファンの拍手の多さで決まった為)

正直、海外ロケは嬉しいけど、ロケの内容が内容なだけに素直には喜べない俺、亀梨和也だった。



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亀「台湾かぁ〜っW台湾自体は好きなんだけどなぁ、」
雄「春の猛毒祭りだからな。」
亀「春の猛毒祭りって…山〇の春のパン祭りじゃないんだからさぁー、」
竜「どーでもいいけど眠いぜ…」

朝の4時起きで東京から台湾へと出立した俺たちは眠い目を擦り擦り時たまアクビをしながら荷物を持ち歩いた。

台湾には10時に着き宿泊先のホテルへと移動。休む間もなく細かな打ち合わせ兼昼食をとって衣装に着替え車に乗り込みロケ地である馬鞍寮山(まくらりょうざん)へと向かった。

雄「久しぶりだなぁー、この黄色いコスチュームっW」
竜「そうだなっWタメ旅って感じだなっW」
亀「だね!…てか、コスチュームはイイけど、スタッフさんみんな中国語で何言ってるかわかんないよ、怖くない?」

なんて、ロケ車がドンドン傾斜の厳しい山の奥へ奥へと入って行くのを不安な気持ちで見つめながら台湾第1弾のロケが始まり手のひらサイズの巨大毒蜘蛛と遭遇したり(名前は人面蜘蛛。その名の通り頭に人の顔の様な模様がある)他にも葉や茎に毛のような棘が無数にあり触ると激痛が走るというイラクサという草があったり、そのうち雨も降ってきて足場の悪い中おびただしい数のコウモリの住処に入り込んで猛毒蛇を見つけたりと心身共に過酷なロケが約5時間掛けて終了した。
(他にも色々あったけど割愛)

そして、ホテルに戻りシャワーを浴びて台湾シリーズ第2段の夜市へと来ている。




「みんなちょっとあの危険生物獲り過ぎて疲れたでしょ?」

オープニングの『KATーTUNの世界一タメになる旅+in夜市』がバラバラで纏まらず2テイクした後天の声さんに笑いながら言われた。

疲れたよという俺たちに天の声さんからのご褒美として、夜市での飲食買い物は奢ってくれるというコトにはなったけど、そう甘くは無いのが『タメ旅』でー、
これまた、ファンからの要望というコトで「臭豆腐をセクシーに食べて欲しい」というリクエストに答えてなんやかんやで中丸がその役になった。

生まれて初めての臭豆腐の強烈な臭いにやられて「臭い!臭い!」を連発っW
俺の提案で先に田村プロデューサーに食べて貰ってる時にはその余りにも普通に食べている姿に「鼻イカレてんじゃね?」とかなり失礼なセリフまで言い放った中丸だったけど、結局なんだかんだで食べたっW

雄「うわっ!クッセー!」
亀「中丸!中丸!鼻で息、息!呼吸!呼吸!」
雄「うわぁ〜っW!くっさあー!!」

俺の言うがままに中丸が口に臭豆腐が入ったまま鼻で呼吸をするから、その言いなりにやってくれる優しさとリアクションの大きさに俺は大喜びでっW❤

亀「中丸!中丸!深呼吸して!」
雄「あWあWあWぁWぁWーークッッセェェェェーーーっW!!!」

地団駄を踏み身体を震わせながら持ってる水も飲まずにさらに過激なリクエストにも答えてくれる中丸に俺は手を叩いて歓喜したっW❤

「よく食べたよ!ホントっW!」

この中丸の頑張りには天の声さんも感心しきりで大笑いしながらも大満足な様子だった。

天の声さんはご機嫌でその後は夜市で1番人気という釜でパリっと焼いたネギと豚肉がタップリ入った『胡椒餅』を奢ってくれた。テイストは肉まんに似てる。

もっとも俺はその前に食べた『デビルチキン』という唐辛子パウダーがガッツリかかった鶏肉を食べて熱で上顎の薄い皮を剥いてしまっていたので胡椒餅は美味しかったけど、しみた。

「コレ夜市」
竜「うん!」
雄「うわースゴいわぁー!」
「どうした?亀梨くんデビルチキンにやられた?」
亀「いや、辛いわ、汗見てよ、」
竜「うわ!ホントだ!めっちゃ汗かいてる!」
亀「今来てるよ、辛さが残ってる」
雄「マジか!」
亀「上顎もヤラれたよ、熱で」
「やっぱり?」
雄「デビルだね、」
亀「デビルなんだよヤツわっWw」
「あの薄い皮剥がれるヤツ」
亀「薄い皮剥がれてる今、」

額から吹き出した汗が耳から首筋まで流れる様子を見て中丸がビックリした顔をしながら次第に心配そうな顔をしてきた。


「日本にないでしょ?」
「ないね、」
亀「なんか、イイモン経験した」
「でしょ」
亀「中丸くんのアレもう1回見たいな、生でっW❤」
雄「いやいやいや、フッてみ?今戻ってフッてみっWw」

中丸がまさかの俺からのフリに苦笑いしながら答えて俺も上田も天の声さんも笑った。

「夜市良かったでしょ」
「良かった!良かった!」
「じゃあ、また明日 朝ね出発6時ね」
雄「早っ!」
亀「早いね」
「5時半集合ね」
亀「え?早いねー」

思わず時計を見る俺に早いなぁーと辺りを見回す中丸。

「あと、出来ればちゃんと保険に入るように」
雄「何?」
亀「えっ?」
「保険に」
雄「なんで?」
亀「朝で保険?」
「うん、5時半に集合していろいろ保険に入るように」
亀「なんだ?」
雄「危ないヤツ?」
竜「生命保険に入れってコト?」
「そうだね!」

なんだか怪しい天の声さんの説明に顔を見合わせる俺たち3人

「じゃあ、今日は解散! 自由でイイから、」
亀「OK!」
竜「よっしゃー!」
雄「ありがとうございました!」
「明日、5時半にロビーね」
竜「OK!」
亀「おやすみなさいっWまたねー❤」
雄「また次回!」
「おやすみー」

と、撮影はココまで


天の声さんを始めスタッフさん達ともお疲れ様の挨拶をして俺たちはホテルに帰るまでの道すがら夜市をもうしばらく楽しむコトにした。

亀「いやぁー、今日は疲れたなぁーっW朝4時からだよっWw」
竜「だよなぁー、台湾3本撮りマジハードだよなっW」

俺と上田が喋りながら並んで歩いていると中丸の姿が見当たらない。

亀「アレ?中丸は?」
雄「亀!亀!」

キョロキョロ周りを見ていたら後方から人混みを掻き分けて中丸が走って来た。

雄「これ、水と氷」

中丸はそう言って冷えたミネラルウォーターのペットボトルと氷の入ったビニール袋を渡してきた。

亀「どうしたの?コレ?」
雄「タメ旅のスタッフさんに貰って来た。…口の中、皮剥がれたんだろ?コッチの水は危ないから無闇に飲まない方がイイと思ってミネラルウォーター貰って来たんだ、」

中丸曰くー、
氷もホテルのモノやコンビニで売っている氷は安全だけど、屋台なんかで売ってるかき氷等は衛生的に厳しいかもしれないとのコト。
デビルチキンで俺が上顎の薄皮を剥がしたのを聞いて水や氷を持っていたADさんを探していて遅れたのだという。

(道理で中丸がやたらとアチコチ見てたのか!俺が上顎火傷したって聞いた時から氷持ってるスタッフさん探してたんだ!)

俺は俺が薄皮剥がした話をしている時にいやに中丸が辺りを気にしていたコトを頭の中に思い浮かべてその優しさや気遣いにものすごく感動したっW❤

雄「コレなら安全だから」
亀「ありがとうっW❤」
竜「優しいなぁーっWその優しさで俺にもタコ奢ってくれよ!」
雄「タコならさっき食ったじゃん!まだ食うのかよっWw」
竜「オリジナルしか食ってねぇーモン!他のも食べたいっW」
雄「タコねぇー…」
亀「イイじゃんっW俺もタコ食べたいしっW」
雄「亀も?…口、大丈夫なのか?」
亀「大丈夫っW❤中丸が持って来てくれたお水と氷でだいぶ復活したっW❤」
雄「なら、行くか?タコ買いに」
竜「行こうぜ!行こうぜ!タコ!タコ!」
亀「ィェーィ!中丸の奢りでタコ食べるぞぉーーっW❤」
雄「なんで俺の奢り限定なんだよっWww」

俺はすっかり有頂天!
上田と2人で肩を組み半歩後から来る中丸に笑顔を振り撒きながら台湾名物夜市を残された時間いっぱい楽しんだっW❤
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