union
□天使の囁き♡悪魔の囁き♣+
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カツカツとルブタンの靴を鳴らしながら〇テレの廊下を闊歩する俺
「おはようございます!」
和「おはよう」
「アレ?亀梨さん、なんか機嫌悪いですか?」
まだ事務所に入って間もない新人マネージャー中島君がイラッとする事を聞いて来るので睨んだ。
和「おい、中島。そういうのは本人には聞かねーんだよ!」
「は、ハイ!すみません!気をつけます!」
和「…ったく!」
俺の一喝にビビりまくって身を竦める中島君を尻目に俺は舌打ちしてズンズン歩き楽屋に入った。
和「あーあ、ちっくしょう…気が乗らねぇ〜なぁ〜」
早めに楽屋入りした俺は乱暴に靴も脱ぎ捨て片方が赤い裏底を見せて転がった。いつもなら直す靴も直さず上着もバサりと脱ぎ捨てると畳1畳ほどのスペースに寝転がりボヤいた。イラついてる理由はわかっている。
雄一とケンカしたのが原因だ。
ケンカの原因はよくあるコトで
コンサートのセトリの順番からその演出についてだった。
俺たちKATーTUNは昔から自分達で意見を出し合いひとつのコンサートを作って行く。
その過程の中では当たり前のように意見がぶつかり合い時には激しい言い争いが起こったりもする。
流石に、3人になった今ではそこまでの激しい言い争いはしないけど、雄一は元々が頑固でこうと言ったらきかないトコロがあって今回のケンカも自分の意見を譲らない雄一とその考えを変えたい俺の気持ちとがぶつかって最終的に怒った雄一が口もきいてくれず帰ってしまったのだった。
和「別にさ、全部を変えようって言ってるんじゃ無いのにな。ちょっとは人の意見も取り入れて考え方柔軟にしない?って聞いてるだけなのに…」
俺はムッとしたまま会議室を出て行った雄一の横顔が忘れられず、1人落ち込み今日は誰も使う人が居ないという楽屋を聞いて仕事前に頭を冷やしに使わせて貰うコトにした。
和「ココ、静かだなぁー…楽屋ってか、衣装部屋ぽくね?服がこんなに並んで…」
〈ガチャ!〉
急にドアノブを回す音がして驚いた!更に驚いたのは開けようとしている人間の声だ!
雄「アレ?開かないなぁー?…おっかしいなぁー、確かにこの端の楽屋だって聞いたのに、」
(雄一だ!なんでっ!?)
その声は紛れもなく雄一で
なかなか開かないドアをガチャガチャと鳴らしながら独り言を続けていた。
雄「中丸雄一様って書いてあるしなぁー…やっぱりココだよな」
(中丸雄一様っ!?さっきはそんなの書いて無かったよぉー!?)
雄「あ、開いた!」
(ヤバい!!!)
ガチャり!とドアが開いたのと同時に俺は反射的に沢山の衣装がかかったハンガー掛けの中に飛び込んだ!
楽屋に入って来た雄一はいつもと変わらない様子で愛用のショルダーバックから台本らしい本を出しページを捲りながらスタバに寄ったのだろうほうじ茶フラペチーノを啜りパイプ椅子に座った。
(『女心のわかる男、わからない男』今日収録日かぁ〜っW…けど、この楽屋は誰も使わないって聞いてたのになぁー…)
俺は息を潜めこっそりと衣装の隙間から雄一を見た。
雄「ふー、」
しばらくして台本から目を離した雄一は鼻柱を右手の親指と人差し指で摘み目をギュッと瞑った。
(今度は首を回してる。お疲れ気味だな…肩も凝ってそう)
俺が心で思っていたら、雄一が肩にも手を伸ばして揉みほぐし始めたから本当に肩が凝ってるんだと思った。
雄「うん?」
その時だ。
雄一が俺の脱ぎ捨てた上着に気がついて拾い上げるのが見えた!
(やば!バレるかな!?)
俺は内心ドキドキで、心臓の音が雄一にも聞こえるんじゃないかと思ってギュッと左胸を握った!
雄「このジャケット…見覚えあるな…んん?靴もある」
(もうダメだぁー!完全に俺だとわかったっW)
俺は両手で顔を覆い、雄一がコチラに向かって来るだろうと思って身を縮めながら覚悟を決めた!
「なにやってんだ?和也」
そう言われるとばかり思って身構えて居たのに、一向にコチラに来る様子が無い。
(なんで?なんで俺を探さないんだ??)
不思議に思ってまた衣装の隙間から雄一を見ると、俺のジャケットを持ったままキョロキョロと辺りを見回した雄一はガチャりと楽屋のドアに鍵を掛けるのが見えた。
(なんだ?なにしてんだ?)
鍵を閉めた雄一は徐ろに俺のジャケットを顔に近づけて匂いを嗅ぎ始めた!しかも、何やらカチャカチャと金属音も響いて来てソレがベルトのバックルを外す音だと気付くのにそう時間は掛からなかった!
(えっ!ウソっ!なにする気っW…まさか…っ!)
目の前に居る雄一は横向きでズボンを下げて俺のジャケットの匂いを嗅ぎながらツンとテントを張ったパンツの上からナニを触り出したのだ!
(ええーっ!!マジでヤり始めたっWココ楽屋だぞっ!?!)
俺はまさかの展開に動揺しまくりでおそらくは下がっていた衣装もユラユラ揺れていたんじゃないかと思うくらい身体を仰け反らせた!
雄「ハァー…和也…」
(ンンっW!!)
俺の名前を呼び出した雄一に思わず声が出そうになって慌てて両手で口を押さえた!
雄「和也…和也…」
(雄一が俺の名前呼びながら1人エッチしてる❤)
ソレは見たくても見られない光景でー、
以前ふざけて普段どんな風に1人エッチしてるのか聞いて無理矢理実践させたコトはあったけど…その時とは全然違う!
本気の生のマスターベーションを見せられて俺のドキドキは別のドキドキへと変わった!