union

□天使の囁き♡悪魔の囁き♣
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和「ふぅー、やっぱりココは眺めがイイやぁー、」


都内某所ー、

俺は来る
『KATーTUN LIVE 2018 UNION』の舞台構成や振り付けの練習、確認の為某スタジオに来ていた。

今回のライブタイトル『UNION』の意味は
結合, 連合, 一致団結, 融合
in union
力を合わせて.などー、

日本の歴史にもある『三本の矢』を見立ててのモチーフ(三本の矢を纏めているのはハイフン)と一緒に俺たち3人が力を合わせてまさに一致団結、結束する。を表すのに最高のタイトルになった。

和「なった、…と、思ったのになぁー…ダメダメだな。俺…」

夕食兼休憩時間に1人スタジオを抜け出した俺は人気の無い見晴らしのイイ絶景スポットに佇み1人溜息を吐いた。

ライブの近づいた俺たちはほぼ毎日の様に顔を合わせるようになり、雄一とも会える機会が増えて来た。

ソレはソレでとても嬉しいコトなのに、俺はまたつまらない嫉妬心に悩まされていたのだ。

きっかけはライブのセトリの3曲目にある『SHE SAID…』
サブのトロッコに乗って歌いながら観客席を廻るという演出なんだけど、俺がソロで歌っている間、雄一と上田の絡みがあってー、

トロッコは無いものの、連日手直ししながら曲の雰囲気や流れに合わせて振り付けを変えて行くうち2人の絡みは結構〜な濃厚さを感じる仕上がりになって行った。

和「あーあ、雄一、楽しそうだよなぁ〜…今日もお腹くっつきそうなくらい近付いてたし…」

俺は持って来たマイボトルの水素水を1口飲みながらニコニコと楽しそうに上田とじゃれついていた雄一の顔を思い出してムッとした。

(別に雄一と上田になんかあるとは思っていない。過去には恋人同士だったかもしれないけど、そんなのは遥か昔の話だ。)

和「そう、頭ではわかってる筈なのになぁ〜…どうしても目の前でイチャつかれるとイラっと、来ちゃう、」

俺は「ハァー↓」と、再び深い溜息を吐きながら自分の心の狭さに落ち込んだ。


雄「やっぱりココに居た!」
和「雄一…」

俺がガラス越しにしゃがんでいたら、俺を探していたらしい雄一が肩を揺らしながら歩いて来た。

雄「探したぞ。亀、お弁当ほとんど食べて無いだろ?食欲無いのか?」
和「和也」
雄「え?」
和「2人っきりの時は和也って呼んでよ」

俺はこんな些細なコトも引っかかるくらい不安定になっている自分に嫌気がさして言ってから悔やんだ。

和「ごめん、なんかダメだね。俺…」

そう謝る俺に雄一は嫌な顔一つせず全く関係ない話をし始めた。

雄「このビルって全面ガラス張りだよなぁ、」
和「え?…ああ、そうだね」

雄一が外に目をやりアルミ製のバーに手を置いた。

このスタジオがあるビルは全面ガラス張り。隣のビルも姉妹ビルで全く同じ形をしている。
ガラスは強化ガラス
マジックミラーになっているからコチラの様子は見えない。

雄「けど…向こうの様子は見えるよなぁ…向こうはマジックミラーじゃないワケ?」
和「そう言われて見れば…向こうは丸見えだね」

俺は改めて目の前のビルに目をやり見詰めた。

雄「俺、あんなオフィスじゃ仕事出来ねぇ〜なぁ〜っW高層ビルなのに全面ガラス張りとか怖過ぎない?」
和「え〜?w別に足元ガラス張りなワケじゃ無いし…ソレを言うならこのビルだって同じじゃん?雄一、怖いワケ?」
雄「怖いね、だからバー離せないじゃん!」

俺はそう言ってしっかりバーを握っている雄一が余りにも真剣な顔をしていたので笑けたっW

雄「やっと笑ったな(笑)」

雄一はそう言って微笑み俺の後に回って俺を囲む様にバーを両手で掴んだ。

和「え?なに?」
雄「和也、ずっと無口だっただろう。機嫌悪そうだなぁーって思ってさ、」
和「機嫌悪いなんて別に…」

俺は図星されたコトが恥ずかしくて横を向き嘯いた。

雄「あー、機嫌悪いっていうと聞こえが悪いかな?…ご機嫌ナナメな感じ?」

雄一は後から俺の顔を覗き込むように長い首を傾げた。

和「むぅ…近いっW顔っW」
雄「ふふ…chuっW❤嬉しいクセにっW❤」

雄一にしては珍しく大胆な行動を取るから俺はビックリしてほっぺにキスされた途端飛び上がった!

和「なっ…何してんのっW」
雄「何って、スキンシップだよ。おおかた、上田との絡み見てヤキモチ妬いてたんだろ?」
和「う…っW雄一…気付いてたんだ…」

俺はマンマと心の中を見透かされていたコトを知り益々恥ずかしくて気まずい思いが深くなった。

雄「そりゃあね、付き合い長いからな。和也の行動見れば丸わかりっW❤chu❤」
和「あ!もうーっWチュウ❤チュウ❤するなよぉ〜っW」

俺は気恥しい気持ちとバツの悪い思いでいっぱいだったから、素直に雄一からのキスが喜べ無かった。けど、何故か雄一は俺が拒否してもキスするのを止めずにソレどころかグイグイ俺に身体を押し付けてきて硬くなっているのを感じさせて来たっW

雄「うーんっW❤和也イイ匂い❤コレは薔薇の香りだな❤入浴剤?」
和「ちょっW…近付き過ぎっW…確かに薔薇の入浴剤使ったけど…」
雄「なに?新しいの買ったの?」
和「買ったよ。前のシリーズが無くなっちゃったから…て、マジやばいってっW…誰かに見つか…る…ンンっW❤」

話してる途中で雄一に顎を持たれて強引にキスされた!
後からグイッと顎を上げられたから俺の喉は丸見えで…
何だか向こうのビルの人が見ているような気がして来たっW

和「ちょっ…!やめろってっW…なんか恥ずかしいよっW…キスしてるの見られてるみたいで…っW❤」
雄「イイじゃん❤見せとけば❤きっと和也の白い喉見て見蕩れてる奴いるかもな(笑)」
和「そんなん…ヤダ!見られるのなんかや…ンふぅっW❤」

また、俺が喋り終わらないうちに雄一は唇を塞いできて俺は最初こそ、ジタバタしていたけど俺の唇を包み込む雄一の唇の感触が気持ち良くて…っW❤

俺はあっという間に雄一とのキスの虜になったっW❤
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