10Ks！
□ヤキパラ温泉編(濡らしてイカせて)
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静岡県 某所ー、
亀「わぁーっ＂富士山っ＂」
平成最後の年となる正月。
俺は兼ねてより和也と約束していた温泉旅行に遊花も連れて親子3人やって来た。
「しゅごい！しゅごい！ふじさんっ＂おっきー！キレーっ＂」
ネットで色々な温泉宿を探し、友達にもリサーチして見つけた最高の旅館！先ずは部屋から見える雄大な富士山でガッツリ和也と遊花の心を鷲掴みだ！
和「イイ部屋じゃんっ＂雄一❤」
雄「だろ？今回はしっかり下調べしたからな！景色も食事もメインの温泉も最高だぜっ＂」
遊花と2人、広縁いっぱいの窓ガラスにへばりついて雪化粧の富士山に歓声を上げていた和也が肩越しに後ろにいた俺に言ってきて
褒められた俺は腕組みして鼻高々に言い切ったっ＂
和「へぇーっ＂楽しみだなぁー❤お得意のネットで見つけたの？」
雄「ネットと人づて。知り合いや友達にも聞いて決めたんだ。因みに、この旅館はマッスーのお勧めでもある、」
和「マッスーの？ソレなら信頼出来るなっ＂(笑)」
雄「うん！マッスー家族で来たらしい。お父さんの知り合いの伝で利用したって言ってたよ、」
「ゆうちゃ、ゆかたわぁ？」
俺と和也が話していると、部屋の中を探索していた遊花が備え付けの箪笥を開きながら聞いてきた。
雄「遊花の浴衣は選べるんだ。ほら、この中から好きなの選んでイイよ(笑)」
「わぁーっ＂❤いっぱぁーい❤」
和「コレ、全部？随分あるなぁー！本当にいっぱいだっ＂」
和也と遊花は沢山の浴衣の写真が貼られているパンフレットに夢中になって「アレがイイ」「コレがイイ」と、楽しそうに選び始めた。
(ヨシヨシ！浴衣作戦も成功だ！)
俺は和気あいあいと楽しそうに浴衣を選ぶ和也と遊花に隠れて小さくガッツポーズ！この旅館には、子供用の浴衣が数種類あって好きな柄を選べるとあったので、オシャレ大好きっ子の遊花にはもってこいだと思った。
「わぁーっ＂❤いっぱいあるぅー❤あかにピンクにきいろ❤あ、みずいろもキレイー❤」
亀「本当にいっぱいあるね！あ、この浴衣親子コーデ出来るみたいっ＂❤」
(ヨシヨシ❤和也の目も輝いてる❤和也もオシャレには余念が無いからこの企画は成功だな！)
かなり昔の話だが、俺のホテル選びは和也にかなり不評でー、
沖縄旅行に行った際に泊まるホテルから海が見えない！と、散々文句を言われたコトがある。
和「沖縄だよ？窓開けたら隣のホテルの壁って信じらんない！」
雄「いやー、ソコまで気にして無くてさ…値段安かったし…」
和「安さは時と場合により！せっかくの旅行だよ？泊まるトコって大事じゃんっ＂」
…と、しばらく機嫌が直らず俺は平謝りに頭を下げたコトを思い出して苦笑いした。
和「親子コーデっ＂やりたい！」
「えーっ＂ゆうか、コッチのがイイ～っ＂」
(アレ？なんか揉めてる？)
俺がちょっと昔を思い出して回想している間に和也と遊花がやいのやいの言い出した。
和「その柄じゃ子供用しか無いじゃんっ＂遊花と一緒の浴衣着たいなぁー、」
和也は親子コーデがしたいらしく、お目当ての浴衣を指差しながらコテンと首を傾げて上目遣いに遊花を見たけど、お得意の甘えたポーズは遊花には効かないらしく遊花はブンブンと長いツインテールを左右に振りながら自分が着たい浴衣を指差していた。
「コッチがイイの！ピンクのやつ！」
和「え～っ＂」
雄「まぁー、まぁー、まぁー、まぁー、両方借りたらイイんじゃないかな？」
俺はコレ以上不穏な空気になって欲しく無くて思わず2人の間に入り提案した！
和「ソレ、イイ～っ＂❤雄一太っ腹っ＂❤」
「にこ、きてもイイの？」
雄「イイよっ＂何なら、3着着てもイイよっ＂❤」
「わぁーいっ＂❤」
和「遊花、良かったね！ゆうちゃにありがとうは？」
「ありがとう❤ゆうちゃだいすきっ＂❤」
雄「アハハ(笑)どういたしまして、」
こうして、遊花は自分が選んだピンク地に黄色の花柄の浴衣を選び帯は赤と白の絞りの兵児帯(へこおび)にした。
雄「和也は遊花とお揃いの浴衣だけでイイのか？もう1枚選んでもイイぞ？」
和「え？浴衣選べるのは子供だけじゃないの？」
雄「そう思ってたけど、パンフレット見たら大人も選べるらしい」
俺は浴衣のパンフレットの下に書かれた文字を指差しながら和也に言った。
和「本当だ！…けど、ちょっと高いんじゃない？俺、選ぶなら雄一と選びたいし…」
雄「イイじゃんっ＂たまの家族旅行だし❤俺と2人で選ぼうっ＂」
俺は(この際だ！多少お金が掛かっても和也の喜ぶコトをしよう！)と、心の中で思い和也に話した。
和「マジでっ＂❤ありがとう❤…じゃ、コレが着たいな❤」
雄「イイ柄だな❤…じゃあ、俺は、と…」
和「雄一にはコレがイイんじゃない？大人っぽくってちょっと渋い感じ❤」
そう言って和也が俺に選んだのはいぶし銀の浴衣。
雄「お、イイね！じゃあコレにしよう！」
俺は早速決めた浴衣をフロントに伝えて亀と遊花と部屋で待った。
待っている間に遊花が「おへやをたんけんする！」と、張り切って走り出しピカピカの広縁で転びそうになり焦ったりもした。
「わぁーっ＂❤おふろがおそとにあるぅーっ＂」
遊花が個別の露天風呂を見つけて大はしゃぎ！
そのまま外に出ようとしたので慌てて抱き上げた！
雄「靴下が濡れるよ！」
「ごめんなしゃ～ぃ、」
和「うふふ❤遊花、露天風呂初めて見るんでしょ？テンション上がっちゃうよね❤」
遊花を抱っこする俺の後から和也が笑いながら言って眩しそうに外の景色を見た。
和「凄いね！露天風呂からも富士山見えるし、アッチはひょっとして海？」
雄「そうだよ、この部屋からは海も見えるんだ。最高のViewだろ？(笑)」
和「うん❤最高のViewだね❤」
俺たちは顔を見合わせて笑った。
お互い、『タメ旅』で沖縄で別荘を探すロケをしたコトを思い出したからだ。
雄「アレ、楽しかったよな！本当は今回の旅行も沖縄考えたんだけどな、」
和「うんっ＂楽しかった❤沖縄？温泉のイメージ無いけど？」
雄「沖縄つーか、海も見えるトコ探したんだよ。和也、海好きだろ？」
和「うん❤好き❤」
雄「だからココにしたんだ。海が見えて温泉のあるところ。欲を言えばもっと遠出したかったけど、お互いの休みが1日半じゃなぁ…、」
俺が近場ですまない気持ちで居ると、和也はそっと俺の肩に頭を乗せて寄り添い…
和「うふふ❤全然イイよ❤ありがとうね❤俺の好きなモノ考えてくれて❤chuっ＂❤」
と、ほっぺにキスをしてくれた❤
「あ！かめちゃ、ゆうちゃにチューしたぁ！」
和「あっ＂見つかっちゃった！(笑)」
「ゆうかにも、チューしてっ＂」
和「はいはい(笑)ゆうかにもchu❤」
「ゆうちゃもっ＂ゆうかにチューしてっ＂」
雄「え？俺も？チュー❤」
「えへへ❤」
和「あ！ズルい！雄一、俺にもチューっ＂❤」
雄「おいおい、和也もかっ＂w」
…と、はたから見たらとんだLove❤Love❤親子に見える俺たち3人の温泉旅行はこうして始まったっ＂