10Ks!

□◆ゆちかめ入所記念お話◆2016◆
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ソレは偶然の出来事だった。

「アレ?亀梨くん?」

そう、親しみを込めて呼び止めてくれたのは上地雄輔くんだった。

亀「アレっ゛上地くん!久しぶりっ゛元気?何?どうしたの?」

上地くんとは映画『バンクーバーの朝日』で共演して以来ちょこちょこ飲みに行ったりしていたんだけど、最近はお互いのスケジュールが合わなくてトンと御無沙汰になっていた。

「そういっぺんに聞くなよっ゛(笑)元気だよ!亀梨くん最近また野球頑張ってるじゃん!年内に120kだっけ?大丈夫なの?」
亀「あ、見てくれてるんだ!番組っ゛嬉しいなぁ〜っ゛♬…いや、ソレがもう大変でさっ゛wマジ、気合い入ってるよっ゛」

上地くんは高校時代、あの松坂大輔投手とバッテリーを組んでたコトもあって、野球の話になると俄然熱くなり俺とも話が合う貴重な野球仲間だったりもする。

「120kだもんなぁー!並大抵じゃあ、出ないよ!けど、あと7kなんだろ?亀ならヤリそうだねっ゛頑張れっ!」
亀「ありがとう!頑張るよっ゛♬ソレじゃあ、…」

話が盛り上がって上地くんは俺を亀呼びする頃、お互いのマネージャーを待たしているコトに気付いて立ち去ろうとした時だった。

「ああっ!そうそう!中丸くんてさぁー!」
亀「えっ?中丸?」

俺は思いがけず中丸の名前を耳にして思いっきり振り返った。

亀「中丸がなに?」

俺は登りかけた階段を降りて、わざわざ上地くんの元へと戻って聞いた。

「あ、いや、一昨日番宣で『シューイチ』に出たんだよ。その時に中丸くんがパティ…パティ…」
亀「パティ丸っ!」
「そう!そのパティ丸ってのやってて、和菓子から飴細工から何から何まで全部手作りでお菓子の家を作っててさっ゛俺、実物見てビックリしたよ!彼は最早プロの域だねっ゛手先器用!」
亀「そうーなんだよ!中丸ってものすごく手先が器用なんだよ!この間なんかもね…❤」

俺は自分のコトより、中丸のコトを褒めてくれたのが嬉し過ぎて❤喋り出したら止まらない状態になって、「中丸のココが凄い!」について語りまくったっ゛❤

亀「ソレでね、お菓子作りだけじゃ無くて、魚も捌けてね、鯛のお造りなんかもキレーに作るんだよっ゛❤…ソレから料理だけじゃなくて、楽器とかもね…」
「ストップ!ストップ!…亀、喋り過ぎっ゛w野球より盛り上がってんじゃんかよっ゛w」

上地くんは両手を前に突き出して言ったけど、俺はそう言われるまでどれだけ長い時間中丸の話をしていたのか気付かなかったっ゛

亀「あ!ごめん!マネ、待たしてんだよね!ごめんね!つい、」
「いやいや、マネージャー待たしてんのは亀もだろ?(笑)…つか、亀は本当に中丸くんが好きなんだなっ゛今までそんなテンション高く他人のコト話してる亀初めて見たよっ゛(笑)」

上地くんはそう言って笑って片手を振りながら階段を降りて行った。

亀「ヤバっ!俺も行かなきゃっ゛」

優雅に手を振り返していた俺は我に返りマネの待つ最上階のレストランへと急いだ!
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