10Ks!
□蕩けるようなキスをしてっ゛♥
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雄「なぁー、イイ加減機嫌直せよ」
ソレはKAT-TUNでの食事会が終わってからのコト。
和也は俺のマンションに一緒に帰って来たんだけど、ずっとご機嫌斜めでー、
理由は俺が上田に優しくし過ぎると言うのだ。
和「やぁーだ!…だって、中丸が上田のコト特別扱いするんだモンっ!」
雄「特別扱いだなんて…ちょっと肉焼いてやっただけじゃん、」
今日の食事会は焼肉。
前回は、和也御用達のオシャレなイタリアンだったから、「次はざっくばらんにガッツリ食べれるトコロにしようぜ、」と、上田が言い出して俺が焼肉屋を予約した。
和「店員さんだって、最近お2人で来ませんね?って言ってたし…前はよく上田と行ってたんだろ?あの焼肉屋、」
そう。
今日予約した焼肉屋は以前上田とよく行っていた焼肉屋だった。
今思えば、ソレも不味かった。
けど、ガッツリ食べれてざっくばらんに過ごせるトコなんて焼肉屋しか思い当たらなかった俺は、
ついつい、昔馴染の店に予約を入れてしまったのだ。
和也は俺が上田と一緒に通っていた焼肉屋に連れて行ったコトと、
食べる専門で一向に肉を焼かない上田の代わりに肉を焼いていたコトにおかんむりで、今も俺に背を向け見る気も無いテレビを見ていた。
雄「ふぅー、どうやったらご機嫌直してくれるのかなぁ〜っ゛」
俺は和也の座るソファーの背もたれに両手を置いて和也のご機嫌伺いをしてみる。
和「しーらないっ!…お肉だって俺が焼いてヤルのに、中丸がワザワザ焼くんだモンっ゛」
雄「和也が焼き始めると食べれなくなるだろう?…お前、俺の分も焼いてくれるから、」
俺は上から和也のつむじを見下ろしながら話した。
和「俺はイイの!ヤルの嫌いじゃないし、むしろ好きだし?中丸が上田に甘過ぎるんだよっ゛お前も自分で焼けよ、くらい言ってもイイのにっ゛」
和也はクイッと顎を上げて後ろの俺を見上げていうと、ぷいっとふくれっ面で横を向いた。
雄「言ったけどさ、アイツ、食い始めると戦闘モードじゃん?聞こえて無いんだよな、コッチの言うコト、」
俺はヤレヤレと言わんばかりに溜息を吐いてしゃがみ込み可愛い和也のぷぅ〜顔を見詰めた。
和「…そう言えば、中丸、上田のコト竜也って呼ばないね…?」
ふと、和也が目線を俺に合わせて切り出した。
(コレは仲直りする絶好のチャンスだ!)
雄「アレ?やっと気付いた?結構〜前から上田呼びだぜ?」
俺はココぞとばかりに和也の目を見詰めソファーの肘掛けにクロスした腕を乗せて和也に近付いた。
和「気付かなかった、いつから?」
雄「さぁー、いつからでしょう?当ててみっ゛♥」
俺は目の前の和也の鼻の先をツンと人差し指で触った。
和「ひゃっ゛なんだよっ゛」
そう言ってちょっとビックリしてる和也の目にはさっきまでのおかんむりモードは無く、ただちょっとスネてるだけの様子が見えた。