君の秘密は、僕のモノ

□人間観察モニタリング!
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某月某日ー

この日から数日間起こった不思議な出来事は俺、亀梨和也が話すコトにする。


この日は、俺たちの久しぶりのレギュラー番組『KAT-TUNの世界一タメになる旅』のポスター撮りでメンバー全員が集まった。

…と、言うのは表向きでー

ポスター撮りの他に『人間観察モニタリング』という別番組の収録の為、俺と田口と上田の3人だけが予定の1時間前に局入りした。

「今回の企画は、うちの番組の名物企画でして、『もしも、突然怪奇現象が起こったら、信じる?信じない?』というモノでして、」

亀「ソレをうちの中丸をターゲットにやると?」
「そうです。是非、メンバーの皆さんにもご協力頂きたいと思います、」
竜「あいつの恐怖が一定を超えると腰抜かすんですよっだから、腰の抜かすのを目標に僕らは頑張ろうかと思います!」

と、上田はやる気満々。
その為に細かな打ち合わせもした。
淳「中丸くんの特徴を色々考えたよね〜っ♬」
亀「メリハリだね、緊張感とユルいトコロを上手くね 、」
竜「ウンウン、」
亀「俺がね、ピシ!とこう、ピリっとさせる、」

と、話の流れを聞きつつ、俺も田口も俄然ヤル気になってアレコレ小細工を仕込ませながら何も知らない中丸の到着を待った。


それから1時間後ー

中丸は予定通り現れ俺らとお揃いのタメ旅ユニホームに着替えて
ポスター撮りに臨んだ。


撮影スタジオに用意された長テーブルに俺たち4人並んで座り、
中丸は俺の左横の1番隅に座った。

先ずは、モニタリングの仕掛け人の男性がタメ旅の番組内容の話をして、「それぞれの怖いモノの話を聞かせて下さい。」とフって来た。

亀「怖いモノ、苦手なモノ…」

俺もソレに便乗して悩むフリをする。すると、中丸が、

雄「魚系とかは、僕、苦手ですね、」

ソレを聞いた田口がすかさず仕掛ける。

淳「でもね〜、俺昔は大丈夫だったんですけど、この歳になって、なんかスゴイ高いトコロとか、幽霊とか…そういうの結構〜ダメになって来たかも、」

田口がさり気なく心霊方向の話を持ち出したトコロで、上田も乗っかって話す。

竜「多分、亀の方が霊感はある。」
淳「強い、強い、強い、強いっす、」

すると、コレにまた便乗して女性の仕掛け人も話に加わる。

「因みに、この会議室はどうですか?」

ものすごく神妙な顔つきで話しかけて来る女性仕掛け人に中丸が俺の方へ体ごと向けて

雄「感じる?」

と、聞いて来たっ

俺的には、もうその真剣な聴き方がツボってしまって
(コイツ、信じ始めてるっw)
と、思わず口の端が上がってしまうのを必死に堪えるのが大変だったっw

俺は気を取り直して、

亀「あの…良くは…なんつうんだろ、抜けが悪いな、って感じはする、」
雄「風通しが悪いってコト?」

そう話すと、隣の中丸は空調を見上げそんなコトを言って辺りを見回した。

「私も思ったんですよね、入ってきた時に…」
亀「ウソ…」
コレまた乗っかる女性仕掛け人。
に、乗っかる俺っw

「私も感じやすいというか…ちょっと霊感強めなんですよね〜…」
亀「マジっすかぁ〜、」

そう言って黙り込む俺たちを交互に見る中丸は居心地悪そうに椅子に何度も座り直していた。
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