君の秘密は、僕のモノ

□KAT-TUN結成9周年記念企画どっきり☆サプライズ★
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雄「えっ?ドッキリの企画ですか?」

その日、マネージャーに連れられ某テレビ局の会議室で聞かされたのは昔よくあった『芸能人ドッキリ◯秘報告』みたいなドッキリ企画。

雄「俺が仕掛け人なんですか?」
「そうだ。どうだ?やるか?」
雄「やるか?…ってどんな企画かもわからないのに…。だいたい誰に仕掛けるんですか?」
「メンバーだよ。KAT-TUNのメンバー全員。」
雄「メンバー全員…内容は?」

番組ディレクターさんから聞いた内容はこうだ。

番組の打ち合わせに遅れて登場する俺。
みんなにどうして遅れたのか聞かれても言葉を濁して遅刻の理由をはっきり言わない俺。

雄「もう、この時点でメチャメチャ攻められそうですよ〜っ」

企画内容を聞いて思わず弱腰になる俺。

「まぁー、まぁー、そう言わず聞いて、」

番組ディレクターさんに言われ仕方なく企画書に目を通す俺。

「続きはこう。打ち合わせ中元気の無い中丸君。当然メンバーは不審に思って理由を聞いてくる。ココで中丸君が深刻な表情で話し出す。」

雄「俺…彼女に別れ話されたんだ…?」
「そう、」
雄「俺、彼女いないですよ?自慢じゃないけど。」
「知ってる。だからこそ、聞いたメンバーは『ええ?お前彼女居たの?!』と、驚く訳だっ」
雄「知ってる。って…大概ひどいコトさらりと言いますね?初対面なのに…」

俺はいやに不躾な番組ディレクターさんの言葉にいささか憤慨しながら言った。

「で、そこで中丸君は『彼女と上手くいく方法は無いか?』とメンバーに聞くんだ。」
雄「はぁ〜…ソレって面白いですか?」

俺は怪訝そうに聞いた。

「面白いよ!KAT-TUNのメンバーが中丸君からの突然の恋愛相談になんて答えるのか?興味が湧くじゃないっ♬」
雄「そう…ですかねぇ〜…」
「ファンの事が心配ならテロップで『※注意※中丸君には彼女はいません。番組企画上の架空の存在です』って入れて貰ってもイイぞ」
雄「いや、ソレもどうかと…」
「ソレ、良いですねっ♬なんなら大文字で派手な色合いのテロップ入れますよ!1度でなく2度も3度も、っ♬」
雄「いや、いや、マジで怒りますよ?」
(この人からは何だかマッコイ臭がするなぁ〜…)

と、思いながら、ドッキリはその場で公表するし、長引くモノでは無いと聞いて渋々その仕事を受けるコトになった。


先ず、この仕事を受けるコトになって気になったのは亀のコトだ。

雄「まさか、俺に彼女がいるって言って信じるワケ無いよな…?」

俺は一瞬だけど、
『もし、亀が信じたらどうしよう…』と思ったから。

けど、「まさか、ソレは無いだろう。」と、思い直した。

きっと、亀を始め他2人も最初は
「ええ?!」って驚くだろうけど、ネタバレすればすぐに
「なぁ〜んだよ〜っ」
「ドッキリかよ〜っ」
「だよね〜っ♬」

とか、言って「ごめんなっ騙してっ♬チャンチャン♬」で、
終わるんだろうと、この時点では思っていた。



けど、ソレは俺の甘い考えだと思い知らされるコトとなる…
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