◆優しい雨〜sweetRain〜◆
□□ふたりでごはん□
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俺が視線を落とした先に気付いた菊田さんはサッと左手を布団の中に隠した。
俺はそのコトには触れず
菊田さんから自分のを抜いて無言のまま後処理をした。
菊田さんも何も言わない
何も言わず、ソレでいて何か言いたそうな瞳が真っ直ぐ俺を見る
真一文字に結んだ唇も震えて見えたから、俺はそっと菊田さんに寄り添い布団を掛け手を繋いだ。
その手は温かくて俺の手をぎゅっと握って来る菊田さんがいじらしくて…俺は微笑んでそのおでこにキスをした。
「おやすみ…」
「おやすみなさい…」
菊田さんは安心したように目元に笑みを浮かべて目を閉じた。
俺は菊田さんの寝顔を見詰めていて…そのまま……いつしか眠りについた。
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翌日は朝から良い天気で、
俺が洗濯をしている間に菊田さんが朝食を作ってくれた。
「朝ごはん出来ましたよっW」
「ありがとうございます!美味そうっW❤」
菊田さんが作ってくれた朝ごはんはワカメと豆腐の味噌汁にベーコンエッグ。ほうれん草のバターソテー。どれも食欲を唆る香りがしていたっW
「いただきますっ!」
「どうぞ召し上がれっW」
2人で向かい合って食べる朝食は本当に美味しくて❤
今までの夕食会の時より何倍も身も心も満たされたっW❤
「そう言えば、この間の浴衣の意味まだ教えて貰って無いんですけど…」
菊田さんが不意に聞いてきたから俺は笑って聞いた。
「知りたいですか?笑」
「知りたいですよっWあんなに意味深に言われたらっW…竹に雀ってどんな意味があるんですか?」
からかわれたと思ったのか、
菊田さんは半ばムキになって聞いてきた。
「竹に雀は、『取り合わせが良い』という意味です。」
「取り合わせ?…ますます分からない。もっと分かりやすく説明して下さいっW」
菊田さんは茶碗を左手に持ち右手に箸を握ったままドン!とテーブルを叩いた!
「おっと!怖いなぁーっW笑
分かりやすく言うとお似合いってコトです。竹に雀は絵柄としても一対として格好なものの例えにもなってるんですよ。」
「そうなんですか! 初めて知りましたっW…お似合い…お似合いって…俺と諏訪さんが?」
「だと、良いな〜って思って…選びましたっW」
俺は自分の願望で浴衣の柄を選んだコトを菊田さんに白状して気恥ずかしくなったっW
「ガキみたいでしょ?w…いや、乙女チックかな?どちらにしろイイ歳した男が恥ずかしいですよねっW忘れて下さいっW」
俺は照れ隠しに残っていた味噌汁をズズズ…っ!と、飲み干した。
「忘れません!」
そう菊田さんが叫んだ!
「菊田さん?」
「忘れませんし、…そんな話聞いたら忘れられませんよっW」
そう言う菊田さんの顔は真っ赤だ
「そんな風に思っててくれてたなんて…嬉しくて泣きそうですっW…グス」
「えっ!いや!泣かないで下さいよ?」
菊田さんが箸を握ったままの右手を目にやるから本当に泣いているのかと思って焦った!
「グス…泣いてませんっW」
「ウソだ、泣いてる」
「泣いてませんたらっW…おかわりあげませんよっW」
「いやっWおかわりは下さいよっWww」
こんな調子で俺と菊田さんの新たな付き合いが始まった。
ひょんな事から出会った2人
最初は窮地を助けられて
ソレから何だか気になる人になって会う度惹かれて……
ついには両想いへと発展したっW❤
「お茶、煎れますね」
菊田さんが笑顔で言う。
その姿を眩しく感じながら俺は思った。
俺たちのコレからは決して平坦な道では無いだろう
数々の試練が待ち受けているのもわかる
……ソレでも、この笑顔が見れるなら貫いて行ける!
俺は強く思った。
『□ふたりでごはん□』
お※し※ま※い
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【あとがき】
最後までお付き合い頂きまして
誠にありがとうございますっW
m(_ _)mm(_ _)mm(_ _)m
『□ふたりでごはん□』完結ですっW(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡
『◇出会い◇◆出逢い◆』から『□ふたりでごはん□』までは頭の中で出来上がっていたお話でしたが(ザックりと)もっと短いお話のつもりでいたので( ̄▽ ̄;)
「こんなに長くなるなんて…」と、思ってもいませんでした。
長くなれたのはひとえにこのお話を愛して下さった読者様のおかげだと思っております。( *´꒳`* )
不定期更新にも関わらず、巧と菊田を愛して下さってありがとうございます!(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡
こう書くと、『優しい雨』自体が終わりのように感じられるかもしれませんが、まだまだ続きます。( ̄▽ ̄;)←(紛らわしくてすみませんっW)
次回は今作に入れられ無かった『菊田にローションガーゼ』の巻を描きたいと思います。
コチラはおまけのお話感覚で楽しんで頂けたらと思います。
( *´꒳`* )
ソレではまた、お会いしましょうっW(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡(੭*ˊ꒳ˋ)੭♡