短編
□遊園地へ行こう
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みんみんとうるさい蝉の声を聞きながら、あたしは補習を受けている。
まじでうるさいんですけどぉぉ!!
まぁ、テストで赤点とったあたしが悪いんだけどさ・・・
隣をチラリと見ると、(カンニングじゃないよ!)幼馴染兼彼氏の坂田銀時のやけに真剣そうな顔見えた。
どきっ
お、おちつけぇぇ心臓!ストップザシンゾウ!←
あれこれしててふと時間を見ると、もう残り10分だった。
も、もう無理だ・・・
パタッと机に倒れると、頭になにかとんできた。
頭の上に手をのせて確認すると、なにか紙らしいものがあった。
かさっと先生にみつからないように開くと懐かしい文字で、終わったら遊園地行こうぜ、って書いてあった。
びっくりしてばっと隣を見ると(カンニングじゃないよ)銀時がにやにやしながらこっち見てた。
あたしはその10分で今までで最高のスピードで空欄を埋めた。
キンコーンカンコーン・・
おわったぁぁ!何書いたか覚えてないけどやってやったぞ!
「おつかれ桃乃。よっしゃじゃあ行きますか?」
銀時があたしの頭をぽんぽんってなでながら笑って言った。
「行きたいけど・・・チケットあんの?」
そういったら、銀時がドヤ顔で制服の内ポケットからチケットを2枚出してきた。
「俺のおごりで」
おお、心なしか銀時が輝いて見える。
でも・・・なんで今日?いきなりだし。
でも、銀時と2人で出かけれられるし!デ、デートみたいだし!!
「よしじゃあ、1時にOO駅な!」
「了解!!」
いったん家に帰ってから集合することにした。
たのしみだなぁ〜!
スキップしそうな勢いで廊下を走ったら、怒られた。
「バカだこいつ。せんこーいんのに思いっきり走りやがった。」
怒られるとこを見られてたのか、聞きなれた低い声が聞こえてきた。
「もううるさいなぁ!晋助笑わないでよ!」
そこにいたのは幼馴染である高杉晋助だった。