黒い青空

□どうも
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校庭の桜が少しずつ蕾を開き始めるころ。
私、時任 美羽はこの学校に入学した。

ここに来た理由なんてとくにない。
あえて言うなら…近所のお兄ちゃんがこの学校に通ってるから。
だからここで何かやりたいとかない。ので、初日からサボって屋上に来た。

さすがに1年生にとっては初日、上級生たちも一年の初めだからだろう。屋上には影すらない。

ほっとしつつ美羽は給水タンクに寄りかかり、ケータイを開いた。
今日サボったのは授業が面倒とかそんなんではない。その近所のお兄ちゃんに来いと言われたのだ。
断る理由などないので来てしまったが…
「初日からサボっていいのかなぁ…」
「アカンやろ。」
「!?」

ぽつりと呟いた独り言に答えが返ってきた。
驚いて下を見ると。
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