進撃short

□鈍感もここまでくると
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※貴方の知っているテライケメンリヴァイさんはいません

※基本キャラ崩壊です


許せる方はどうぞ!!






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ジーッと、エレンを見つめる


「兵長?」

「…エレン」



パチクリと俺を見つめ返す表情が…

「エレン、今日も可愛いな。その蜂蜜色の瞳に…俺しか映らないようにしてぇ」



精一杯の褒め言葉だ

むしろキザすぎて歯痒いしこそばゆいくらいだ


どうだ。今日こそー…


「兵長、蜂蜜が食べたいんですか?
だったら朝食のトッピング蜂蜜にしたのに!!
なら明日は蜂蜜にしますねっ」



にっこりと弾けんばかりの笑顔を振りまいて、俺を見るエレン


いや、可愛いが!!可愛いけども!!!



「あ、エレ」

「じゃあ俺、ペトラさんに伝えて来ますね!!」



綺麗な敬礼をして、俺の元を去ってゆく姿を、ただボーっと見ている事しかできなかった




「…何で気づかねぇんだよ」


また負けた、しかも50敗くらいはしている気がする

鈍感にもほどがあるたろ、どんな育ち方したらああいうお気楽な脳ができんだ


溜め息を吐きながら、今日の仕事をするべく執務室を目指して歩き出すが、足取りは相変わらず重かった









負けた、というのは、単に俺が勝負みたいな意気込みを勝手にしているだけだ


何の勝負かというと
「エレンに恋慕感情を感じてもらう」事


…もう付き合うとか、キスしてぇとか、セックスしてぇとか

そんなもん諦めた。それよりもまず「俺はお前が好きだ」という事を気づいてもらう事が最優先






「好きだ」とは言ったんだ。言ったんだぞ


けどエレンのやつ

「俺も兵長の事好きです!!兵士として、尊敬の眼差しをいつも向けています!!
兵長にご好意を頂けてるなんて、幸せです!!」


と言い切った
しかも満面の笑みで、悪びれもなく




他にも

「エレン、お前と付き合いたい」
と言えば
「はい!!どこまででも付き合います!!
で、どこでしょう?」



「エレン、本当にお前は可愛いな」
「新兵とはそのような存在なのでしょうか?」



「エレン、セックスしてぇ…いいか?」
「はっ!!兵長の性欲処理に使って頂けるのなら!!さぁどうぞっ」



「エレン、お前と結婚したい」
「そこまでしなくても陣形の息は合えてますよ?」



「お前との子供ならきっと可愛いだろうな…」
「人類最強と巨人化能力の遺伝子を持つ子供ですか…可愛いというか、強そうですね!!」





など。まだまだある



どうだ、俺は頑張っていると思わねぇか?



地下街にいた頃なんざぁ、適当に溜まったら女とヤってさよならして

兵士になってからも、わんさかと女が寄ってくるから、適当に溜まったらヤってさよなら


つまりは、今まで恋愛なんてした事がなければ、困った事もなかったのだ




そんな俺が、こんなに愛情表現して思いを伝えて、毎日クソ甘い言葉を紡いでんだぞ?

初恋だ、三十路にして初恋。




なのに、その相手のエレンときたら、フるとか以前にこちらの気持ちに気づいてもくれない



全く、どうしたらいいものか







***


「なぁ、どう思うよエルヴィン」

「ただの恋愛話に団長室来ないでくれるかい?私、こう見えて忙しい、分かる?」

「あーー…エレン抱きてぇ。セックスしてぇ。彼女にしてぇ。


「聞こえてる?あのリヴァイ聞こえてる?」

「これが片思いの苦さってやつか…」


「(聞こえてない)」



リヴァイがうなだれるのを見るようになってから、かれこれ1ヶ月はたつだろう

最初は本当に何事かと慌て、どうした大丈夫か、など色々心配したのだが


ー…エレンが振り向いてくれないだと?
そんなもの知らない。恋愛の悩みを抱えてるせいで鬱気味だったなど、心配して損をした



「もう打つ手も思いつかねぇ
なぁエルヴィン、何か良い手段はねぇか。そういう戦略考えんのが特技なんだろ」

「いや別に策士だからって何でもかんでも応用できるとかじゃないからね?私は壁外調査の陣形とか上司への話の通し方とかが得意なタイプであって、」


「ちっ…使えねぇなぁ」


「(ものすごく理不尽だ。)」


まず監視対象である者に恋を抱く地点で指摘する事はあるのだが

今そこに触れると殺されそうだ、やめておこう







しかし、エレンがそこまで鈍感だったとは知らなかった

多少は想定していたが、それ程までのセリフをリヴァイに言われてもまだ気づかないとは


…端から見れば、エレンもリヴァイの事を“そういう意味で”好きだと感じられたのだが


「…私からエレンに聞いてみようか?」


盛大な私の好意だ、ありがたく思え


といった感じでリヴァイを見つめると


まさに“絶望”や“驚愕”といった表情で、私の事を見つめ返してきた



「まさかお前…どさくさに紛れてエレンを奪おうとしてんじゃ、」

「行為を無駄にする気かい?手助けしないよ?」

「最高だエルヴィン、お前の判断に従おう」




全く、随分扱いやすくなっているものだ


手助けをする、というのは
別にリヴァイに同情したとか、両思いになってほしいとかではなく

…こうもリヴァイがシャキッとしないものだから、恐らくいつか起きるであろう兵士のどよめきを防ぐためだ


兵士長の立場なのだから、元の威厳ある性格に戻ってもらわなければ困る


「じゃあ、明日そっちにお邪魔するよ」


「分かった…エルヴィン、くれぐれもエレンに色目を使うような、」

「手助け」

「すまねぇ戯言だ。」



そういってパタンと扉を閉め、団長室を出て行った

とんだお邪魔虫だ、しかもタチが悪い


ふと窓の外を見てみると、既にリヴァイは馬に乗り旧調査兵団本部へ駆けだしていた


早すぎはしないか、だってここ5階だぞ

なのにもう帰路を馬で駆けてるなんて。



よっぽど早く帰ってエレンに会いたいのだろう


…いやいや、だったらペトラくんとかに相談して、ここまで来なければいいのだ



そう考えると、私はリヴァイにかなりの信頼をおかれているのだなぁ、と少し嬉しく思え…るのだが、

それと職務妨害は話が違うからね?リヴァイ





ふぅ、と溜め息を1つついた後

さて明日エレンに何を聞き出そうか、と

少々嬉々しながら質問を考えていた




…先程恋愛に関しては策士でも何でもないとリヴァイに言ったが

どうやらこの手の作戦を考えるのも、私は好きらしい










※※※※※※※※※

これ、続きいりますかwwwwww?
もうこれで終わりでいいかなって←

書きたい兵長は書けましたし、書きたいエレンは書けましたし

続きが欲しい、というご所望があれば、その時書きますね!!

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