イチニ書きさんに102のお題
□007 手を繋ごう
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「寒くなってきたぜ…」
相変わらず長いみつあみを揺らしながら、服は冬仕様でデュオ・マックスウェルは出かけていた。
アイツに会うために。
「ヒイロ!」
向こうから歩いてくる人影は間違いない、ヒイロだ。
「すまない、遅れた」
「遅れてないぜ、オレが早く来ちまっただけだ」
さ、行こうぜ。
デュオの一言で、歩き出す。
「どうする、これから」
「オレの家に来いよ、コーヒーぐらいしか出せないけど」
「いいのか?」
「構わねぇぜ、来てくれて嬉しいし」
「そうか」
少し前を歩くヒイロから手を差し伸べられる。
「ヒイロ?」
「行くぞ」
それは、手を繋ぐという意味。
嬉しがるデュオと手を繋ぐ。
その繋がれた手から、二人に体温が交わる。
こんな冬の日も悪くない。
体温のように、気持ちも繋がれば良いのにな……
(好きだぜ、ヒイロ)