ガンダムW

□Valentine
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「ふっふふ~ん♪」

上機嫌な鼻歌を奏でながら朝からチョコレートを作っているデュオの姿をヒイロは丸一日見ていた気がする。

特にプリベンターの仕事も休みで、大した用事もなかったためヒイロ自身ゆっくり起きてコーヒーを飲んでいた。

「随分楽しそうだなデュオ」
「もちろん!お前に作ってんだからなぁー、楽しくもなるぜ」

そして歌いながらまた作り始めた。
出来るのは確か夕方だと言っていた。時間つぶしに、街の方で何かを見ようと思う。
「デュオ、少し出かけてくる」
「おう!りょーかい」

いってらーと台所から声が響く。
何を見ようかは決めていないが、ゆったりと歩いていく。街にはアンティークショップなどがあったはず。そこへ行こうと決めていた。

デュオは何をしているかというと、生チョコと紅茶のチョコを作っていた。
甘いのが苦手なヒイロは基本チョコなど食べないが、甘さを控えたチョコなら食べると思い作っていた。

「ヒイロなんつって食べてくれっかなー」

そんなことを想像しながら作り続けていた。



アンティークショップには時計から雑貨品などたくさんある。デュオには何度か行ってみようと言われたことがあったが、連れていけたことは無い。
だからこそ......
軽く見ながら、一、二時間ぐらい迷ってからあるものを買った。

家に帰った時間は夕方4時。既にチョコを作り終えたデュオは片付けを始めていた。

「帰ったぞ」
「お!おかえりヒイロ」

いつものような明るい笑顔で言ってくれる。そんな笑顔が大好きだ。

「なぁヒイロ、お前が甘いの苦手なのは知ってるがちょっと食ってみてくれよ」

はい、とチョコの乗った皿を渡される。1つ食べてみるとそれはほとんど甘くはないが柑橘類のような香りがした。

「アールグレイでもいれたのか?」
「さっすがヒイロ、よくわかったな」
「よく飲むからな」

言葉通りヒイロはよく紅茶を飲む。だからチョコに紅茶の茶葉を入れたのだ。

「ヒイロ」
「何だ...っ」

デュオからの突然のキスに驚く。ヒイロの瞳が大きく開かれたのをデュオは見逃さなかった。

「ハッピーバレンタイン!」


End
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