アンケート結果文♪

□酒とプレゼント
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とりあえず、仕事を終わらせて帰宅したんだ。
そして奴を待つために奴の好きなシャンパンまで用意したのに……

「帰ってこない……」

家にシーブックが帰ってきたのは夜9時ごろ、だが今はもう11時だ。

これじゃあ25日が終わってしまう。
携帯を見ても連絡はない。
これでは俺だけが喜んでいるみたいだ。

「早く帰って来い、ザビーネの馬鹿…」

「誰が馬鹿だと?」

「うわっ…」

突然のことで飛び上がるぐらい驚いてしまった。

「なんだシーブック、化物が出たみたいに言うな」

「すまない、だけどいつから!」

「今さっきだ」

時間はもうない。

「シーブック、私の為に用意したのだろう?」

「あ、あぁ」

「では頂こうか」

シーブックに小さく音を鳴らすぐらいでキスをし、シャンパングラスを持つ。

そして、微笑む。

「メリークリスマス、シーブック」

「メリークリスマス、ザビーネ…」

シャンパンが喉を通る。
そういえば、仕事が終わってから何も飲んでいないことにシーブックは気づいた。
酒が進み、眠くなってきたとき。

「最後だシーブック、これで最後にしよう」

一度キッチンへ消えたザビーネは両手にワイングラスをもち、シーブックへ一つを渡した。

赤く妖艶に光る赤ワイン。
口に通し飲んでいった、その刹那。
何かが、口に当たった。

「!?」

何を入れたとザビーネを見るが笑っているばかり。
さぁ、早く出せとでも言うようなめつきだった。
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