ガンダム00
□はじめての雪
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経済特区東京で待機を命ぜられたニールと刹那。去年ニールに作ってやったチョコレートを今年も作ってやろうと考えていた刹那だったが、ふと窓の外を見た時だった。
ちらり、ちらりと降る丸っぽいようでふわふわしている白いものを見つけた。
思わず窓を開けて手を差し出すと、それは掌に落ちては水に変わっていった。
その行動をニールが見ていて笑ってしまう。
あぁ、なんて可愛いんだろうなお前は。
「せーつな」
「ニール、これは...」
「雪だよ刹那。これがもっと降って積もれば銀世界になる」
「明日まで降るだろうか」
雪にやはり興味があるようで、やっぱり子供なんだなぁと思ってしまう。もっと子供らしく遊んでほしいと願うニールは嬉しいことだと言う。
明日が楽しみだなぁと言って今日はコタツに入ったり、情報の確認、収集やトレーニングで終わってしまった。
次の日、やはり東京は温かいせいなのか一面の銀世界とはならなかった。
せいぜい積もっても手すりに5センチあたり。
「積もらなかったなぁ刹那」
「あぁ。でも」
そう言ってベランダに手すりに積もった雪を集めなるく固めたものを二つ作る。
そして出来上がったものを乗せるのだ。
「ほら」
それは小さいがれっきとした雪だるま。
「ほう、考えたな」
ニールも同じように作っていくと刹那より少し大きい雪だるまが出来た。
それを二つ並べて置いてやる。
積りはしない雪だがここ数日くらいは雪だるまとして残れるくらいの気温だ。
作り終えてニールも刹那も顔を見合わせて笑う。
あぁ、もっとこんな幸せな時間が続けばいいのに。
END