ガンダム00

□Fire Flower
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夏のある日、事の始まりはクリスの一言だった。

「スメラギさん、夏を満喫したいです!」

その場にいたフェルト、ラッセ、リヒティも驚いた。
マイスターズは仮想ミッションや機体整備などでそこには居合せなかった。

「そうねぇ、いいんじゃないかしら。息抜きもたまには必要よ。どうせ地球にいることだし、楽しみましょう」

スメラギの許可が降りた時点でクリスとリヒティは大はしゃぎだった。

「休暇?その間に敵が来たらどうするつもりなのですかスメラギ・李・ノリエガ」

ピンクのカーディガンを羽織り異彩を思わせる青年、ティエリア・アーデ。

「ティエリア、いいじゃないか。僕たちにも時間ができる」

「アレルヤ・ハプティズム、君もまた甘すぎる」

「いいじゃねぇかティエリア。お前も少しは休め、目の下にくまができてるぜ」

「なっ!」
アレルヤもロックオンも休暇に賛成のようだ。もう一人を除いて。

「俺はティエリアに賛成だ。もし万が一国連軍たちが来たらどう対処する」

刹那・F・セイエイ、十六歳にしてガンダムマイスター。
幼すぎると言われた彼は立派なマイスターの一人。

「流石に夏を満喫してんだろ。夏休みとか軍にもあるんじゃねぇの?」

ロックオンはいうが納得のできないティエリアと刹那。
なだめていくアレルヤとロックオン、その光景は兄弟のようにも見えた。


一方ユニオンでは

金の柔らかそうな髪を揺らし、パソコンに向かうポニーテールへと足を勧め、首に腕を回す。

「やぁ、グラハムかい、調子はどうだい?」

グラハムと呼ばれるその青年、さわやかな笑みを浮かべながら

「調子はいい、だが不服だ」

一体それはなぜなのか

「私はなカタギリ、君といたいんだ。なのに最近はこうして顔を合わせるのも久しい」

要するに、グラハムは寂しいらしい。
カスタムフラッグの整備や、新機体の開発などにも忙しく、関われなかったのが事実。

「ならグラハム。有給を使って夏休みをしよう」

どこもかしこもやはり夏休みは必要なのだ。
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