ガンダム00
□優しさの欠片
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プトレマイオスの自室で刹那はベッドで寝ていた。
規則正しい呼吸をしながら横向きで寝ている。その姿はやはり幼さが残る。
「おい刹那、入るぞ」
扉が開きロックオンが入ってくる。
「なんだ、寝てたのか・・・・・・・」
肩を落とすように溜息をつく。
そして刹那の寝ている隣へゆっくり腰を下ろす。
「何でこんな幼い奴が戦場に出なきゃならない世界になっちまったんだ」
眉間に皺を寄せ、悲しげに呟く。
本来ならばしっかり学校へ行って、学んで、友人と遊んだり、恋人がいて、そんな普通の生活を送っていなくてはいけないはず。
幼い頃から戦場へ出され、戦い、神のために命を捧げた小さな命は死を知り、神などいないことを知った。
『神などこの世にいない』
傷ついた赤い瞳は希望を失ったように、そう言った。
ロックオンは優しく刹那の黒い髪を梳く。
独特な髪の跳ね具合が好きで、暇さえあれば弄りながら遊んでいた。
戦争、テロ、全てを根絶するため・・・・・・・
「俺はそのためにいるんだ」
ロックオンは部屋を出て自室に戻った。