BLEACH

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雲の少ない綺麗な夜空
白い月が夜の世界を支配していた


『よく寝たー』


遥は大きく伸びをすると木の上から降りる


『やっぱ昼間っから寝るもんじゃないわね。
今、すっごく目が冴えちゃってる』


遥は夜の瀞霊廷を歩いていく
昼と違い気配は感じられない


(気兼ねなく歩けるって楽でいいな)


この世界の明かりは月明かりだけ
淡い銀の光が遥を照らす紫の髪は光で白みを帯び、濃紺の瞳は神秘さをより増した


『…静か』


時計がないので何時なのか正確にはわからない
きっと深夜なのだろう


『この感じ好きかも』


冷たい風が遥の髪をすくう
ピアスが揺れ、小さな金属音が鳴る
なんだか不自然な強い風だった
遥は風の向かう方向を無意識に見る


(白い…塔?)
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