3部

□大和撫子はお好きですか?
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「てめぇら最近仲良すぎねぇか。」

『えっ、承太郎、もしかしてやきもちやいてるの?』


すると承太郎はばつが悪そうに目をそらすと、聞こえるか聞こえないかというほど小さな声で悪ぃかよ、と答えた。

その声にななしはクスっと笑うと、
『私と花京院なら、そんなんじゃないから、大丈夫だよ。』と微笑んだ。



「じゃあ2人でこそこそ何してたんだ?」

『えっ!えっと……、それはですね…。』

ななしが答えるのをけぶっていると、承太郎はいきなりななしに顔を近付けて「言わねぇと、ここでキスすんぞ。」と言うので、ななしは顔を真っ赤にしながらしぶしぶ答えた。


『だって承太郎が…、おしとやかで控えめな子が好きだって言ってたんだもん……。』

「いつ俺がそんなこと言った?」

『花京院が言ってた。』

(あの野郎、余計なことをッ!!)


『だからそれに少しでも近づきたくて、花京院と作戦たてて承太郎の好みの女の子になろうとしたの。でも無理だった。』

ははは、と苦笑いするななしに承太郎は、



「別にそんなことしなくていい。好みだから好きだとか、好みじゃないから嫌いとかじゃねぇんだ。
俺はありのままのお前がすきなんだ。」

『本当に?どんなにうるさくても、呆れたりしない?』

「あぁ、だからいままでどおり大口開けて笑ってろ。」

『うんッ!!』


そういうと、承太郎は普段は滅多に見せない笑顔をななしに向けた。






――そのころの花京院。

(そろそろ誤解が解けたくらいかな?
あのカップルは本当にからかい甲斐があるよ。ななしはバカだし、承太郎は単純だし。
今度は何して遊ぼうかな?)





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