ほらまただ。
貴女はいつもブチャラティとアバッキオとは、親しげに話すくせに僕のことは年下扱いする。
2人と年が近いのはわかっています。自然と気があってしまうのも。
そして僕自身貴女に可愛がられていることも十分理解しています。
でもそんな自分を、貴女の恋人である僕は情けなく、そして惨めに思うんです。
『でさ!!あの時にすごく流行った曲あったでしょ?なんか最近聴いてみたら、そのアーティストにまたはまっちゃってさー。』
「あー、そんな奴いたなー。」
「うちにそのアーティストのCD結構あったはずだから、今度持ってこようか?」
『さっすが、ブチャラティ!!頼りになるね。じゃあよろしく。』
僕は3人の話に混ざることができない。
横でフーゴがナランチャに算数を教えながら、僕はそんな3人を見つめることしかできない。
僕とななしは4つ歳が離れている。
直にななしの誕生日がくるから、また歳が離れて5歳差になるんだけども。
自分の誕生日がくると、ななしに一歩近付けたみたいですごく嬉しいけど、またななしの誕生日がくると、歳の差はまた開く。
僕は一生貴女の横に立つことはできない。
そう考えるだけで、胸が苦しくなる。
ブチャラティとアバッキオがすごくうらやましかった。
そんな気も知らずに、貴女はまたあの2人の横で笑っている。
するとアバッキオがこう言った。
「そういえば最近ジョルノとどうなんだよ?」
それを耳にした僕は思わず息をのんでななしに目を向けた。
それと同時にななしも僕を見たらしく、自然と目があった。
するとななしは笑いながら
『本当、ジョルノはいい子だよ。私にはもったいないくらい。ジョルノなら、もっと若くて可愛い子とつきあえちゃうのにねー。
こんなおばさんのどこがいいんだか!?』
きっとこれはななしにとって冗談みたいなものだったかもしれないけど、今の僕には耐えることが出来なかった。
「ふざけないでくださいッ!!」