「なぁななし。今日僕の家に来ないか?」
『うん。いいけど、でもなんで?』
「いいじゃあないか、僕たち付き合ってるんだしさ。」
『ふーん。』
結局ななしが折れる形となり、放課後ななしは花京院の自宅にお邪魔した。
『ねぇねぇ、花京院?』
「んー?」
『この腕なに?』
「なにがー?」
『私のお腹に巻き付いてるあんなの腕よッ!!』
その時ななしが花京院に膝枕をした状態で、花京院はななしのお腹に顔を埋めて腰に腕を回していた。
『いきなり膝に頭をのせてきたと思ったら…、そんなに強く抱き締められても苦しいんだけど……。』
「もう少しこうさせて。ななしを充電したいんだ。」
『クラスも一緒なんだし、別に不足するもんじゃないでしょ。』
「学校じゃこんなことできないよ。」
素直に甘えてくる花京院が純粋に愛しくて、微笑みながら花京院の少しクセのある赤い髪をなでた。
『それもそっか。』
今度は花京院が顔を上げたかと思うと、今度は顔をななしに近付けてきた。
『ちょっ、ちょっと。膝枕の次はキス?』
「うん。だめ?」
『別にだめじゃな……んっ。』
言葉を言い切る前に花京院によって唇をふさがれた。
そこからはもう2人の世界。
お互いにななしは花京院の首に、花京院はななしの腰に手を回して甘いキスをした。
そう2人は最近付き合い始めた、ラブラブ絶頂期であった。花京院から告白をして、ななしがそれから花京院を好きになって付き合いだした。
お互いに気持ちは高まり、花京院は自分のベッドにななしを優しく押し倒した。
花京院の熱のこもった視線に何も言えなくなる。
そのまま行為を続けようとする花京院に対し、ななしの背中に何か固いものがあたった。
(背中痛い……。)
身をよじって、その固いもの正体を見ようとするとそれは
―――エロゲーだった。
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