月の守護者

□第11訓
1ページ/2ページ


あの後ツナの体調を考え、買い物袋を持った山本たちが戻ってくると解散となった。

解散になった後、獄寺が心配だからとツナを家に送ろうとしたのだが……楽しそうに含み笑いを浮かべた京子とハルにやんわりと邪魔され、天然笑顔の山本に獄寺はガシッと捕まり……結局、ツナは銀時と二人きりで帰ることになった。





「あ、あの……ぎ、銀時さん」

帰り道、沢田家へと歩く銀時の背に背負われながらツナは小さく声を上げた。
何故、背負ってるのかというと……獄寺がギャーギャーやかましく騒いだのと、京子がにっこり笑顔で提案したせいだ。

ちなみに、買い物袋は山本たちが先に沢田家に持って行くそうだ。

それを聞きながら

(どうせ、ツナの家に来るなら一緒に帰ればいいんじゃねぇ?)

っと思った銀時だが、京子から逆らいがたい何かを感じたような気がし、首を傾げて様子を伺っているうちに……決まっていた。

「ん?なんだよ?」

沢田家へと歩きながら銀時が尋ねるとツナは、少し頬を染めボソッと小さく呟く。

「この格好………そのは、恥ずかしいというか……」

微かに頬を染めるツナに銀時は一瞬キョトンとした顔をするも、すぐにニヤリと笑った。

「へぇー、恥ずかしいんだ。じゃあ、下ろしてやろうか?」

何故かニヤニヤとにやけて言う銀時にツナは首を傾げた。

絶対にロクなことを考えてないと断言できる銀時の顔なのだが、ツナはまだ銀時に会ったばっかり……まさか銀時にSチックな部分があるとは思わず安易におろしてもらうことを選択した。





「ぎ、ぎん、ぎぎ銀時さんんっ」

ツナの動揺しまくりの声が帰り道に響いた。

「ん?どうしたよ?」

動揺し、顔を真っ赤に染めるツナの顔をニヤニヤ笑いながら覗き込む銀時。
ちなみに銀時はツナを下ろした瞬間、横抱き……つまり姫様抱っこをしたのだ。
今日で二回目の姫様抱っこなのだが、一回目は意識がなかったため、ツナにとっては初めてのお姫様抱っこだ。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ