月の守護者
□第9訓
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「あ、ありがとうございました」
レストランから聞こえる店員の動揺と驚きの隠せてない声に見送られ6人はレストランから出た。
銀時、京子、ハルはビックパフェを食べたことにご機嫌でにっこり笑顔。
一方、そんな三人の後ろを歩いているツナはなんとか死ぬ気でビックパフェを完食したのだが気持ち悪さで顔は青ざめている。しかも、トドメとばかりに完食した後山本と獄寺が食べれないと言ったビックパフェをとても幸せそうに食べている銀時を見て……
(あっ、残すのが正解だったんだ)
っとマジ泣きしそうになった。
「じ、10代目ぇぇえ!!大丈夫ですか?」
口元を押さえ青ざめながら歩くツナを心配して獄寺が泣きそうな声を出した。
「だ、大丈夫だよ。獄寺くん」
ツナは青ざめた弱々しく返事を返す。
すると、山本も心配そうにツナに声をかける。
「少し、休んでったほうが良いんじゃないか?」
「よく、言った!!野球馬鹿。おーい、テメェ等」
山本の言葉に珍しく同意した獄寺は前を歩いている三人を呼んだ。するとツナは慌てて首を振る。
「大丈夫!!俺、本当に大丈夫だから!!」
ツナは必死だ。何故なら銀時にこれ以上の失態を見せるわけにはいかない。
三人が近付いてくるのが見えるとツナは必死になって大丈夫だという風に見せる。
しかし、それがいけなかったのだろうか?ツナの気持ち悪さが増し、フラリっと前のめりに倒れた。
ポフッ……
地面に倒れる前にツナの身体は何かに当たった。
(温かい……なんだろう)
ツナは飛びそうになる意識の中、その温かい何かにしがみついた。