銀色

□第10訓 騒がしい日常
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そんな二人の様子にジュリアは気にも止めずにっこりと微笑んだ。

「二人ともママ頑張るから期待しててね」

ジュリアは、ギントキとシンパチの頭を撫でるとギントキが止める間もなくキッチンへと向かった。

「ちょ、待って母上!!」

ギントキが慌てて追いかけようとしたときカグラが目を覚ましたのか大きな声で泣き出した。

「うぎゃあぁぁぁ!!」

(お腹ペコペコネ!!)

ギントキは仕方なさ気にカグラを抱き上げる。そして、真剣な顔で言った。

「カグラ、今は駄目だ。一刻を争う事態が起きた」

「「うあう?」」

(銀ちゃん?)

(銀さん?)

ギントキの真剣な表情に何事かとシンパチとカグラは首を傾げた。
しかし、その理由はすぐに分かった。
突然、凄まじい爆発音がして屋敷が大きく揺れたのだ。

「あうう!?」

(何アルか!?)

「う、うあ!?」

(な、なんですか!?)

驚くシンパチとカグラをよそにギントキは頭に手をあてため息混じりに呟いた。

「もう手遅れか」

ギントキが呟いたと同時くらいにメイドたちが騒ぎ出す。

「また、ジュリア様!?」

「誰よ!!ジュリア様をキッチンに入れたのォォオ!!」

「大変!!今日の爆発被害いつもより大きいッ!!」

「あっ、警備隊が到着したわ」

メイドたちの言葉を聞きながらシンパチとカグラはギントキをじっと見つめた。
ギントキは二人が何が言いたいのか分かったのだろう。少し遠い目をするときっぱり言った。

「母上が料理をすると必ず爆発が起こりキッチンが大破するから気をつけろ」
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