銀魂倒幕編’(幕府VS天人)
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銀時は、自分の頭に乗った高杉の手を退ける。
「し、知ったような口きくんじゃねェェエ!!テメェに分かってたまるか!!あれは朝に弱い俺が頑張って起きて毎日毎日欠かさず録画したもんだぞ!!それを割り切れだァァア?」
銀時は、高杉の手を掴んだまま投げ飛ばした。
突然の出来事に高杉は背中を強く地面に打ち付ける。
「いっっ、ぎ、銀?ろ、録画って」
高杉は目をぱちくりさせて、聞こうとするも銀時はすでに木刀に手をかけていた。
銀時を傷付けたということで、銀時の後ろには陸奥が笑顔で立っている。
「ちょ、まっ、ギャァァアアア!!」
高杉の悲鳴がアジトに響く。
「アッハハ、なんじゃ?騒がしいのォ」
高杉の悲痛の叫び声を聞き坂本がやってきた。
「む、坂本か。どこに行ってたんだ?」
銀時と陸奥にボコられる高杉を哀れそうに見ながら桂は坂本に話しかけた。
坂本はにんまりと笑う。
「なぁに、野暮用じゃ。銀時、おんしが欲してたのはこれじゃろう」
珍しく銀時の名前をきちんと呼んだ坂本が取り出したのはビデオテープだった。タイトルを書くところにナンバー20と書かれている。
「た、辰馬……それ」
銀時は目を見開いてブルブルと震えた。
「万事屋から取ってきたぜよ」
そんな銀時の様子に坂本はグッと親指を立てた。銀時はゆっくりと近寄りビデオテープを受け取る。
「ま、間違いねぇ。俺の結野アナコレクションナンバー20だ!!……たつ兄ありがとう」
銀時はとても嬉しそうに礼を言うと大事そうにビデオテープを抱えて部屋へと入って行った。
高杉は、その様子を見てバタッと力が抜けたように倒れた。