銀魂倒幕編’(幕府VS天人)
□きっかけはいたって単純
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少し黒いオーラを纏って言う松陽はなかなかに怖かった。四人は、苦笑いを浮かべながら松陽に挨拶をし帰ろうと踵を返した。しかし、銀時の声に四人は足を止める。
「あっ……」
「ん?どうしたのだ?」
桂が聞くと銀時は困ったように松陽の後ろに隠れる。松陽は銀時が何を言いたいのか分かったのだろう。銀時の耳へと耳打ちをした。銀時は一瞬戸惑うも小さく呟くように言った。
「こ、こた兄ぃ……しん兄ぃ……たつ兄ぃ……陸奥姉ぇ……あ、ありがと」
帰り道、四人は夕日に照らされながら家路へと歩いていた。
「高杉、お前顔が赤いがどうした?」
「夕日のせいだ。テメェこそニヤニヤすんな気持ちわりぃ」
「辰馬、弟とはいいもんじゃのォ」
「銀時はワシらの可愛い弟ぜよ」
翌日から、塾で四人による銀時争奪戦が始まった。