銀魂倒幕編’(幕府VS天人)

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桂の言葉に一目散に反応したのは高杉だった。高杉は心底羨ましそうに桂を睨んでいる。

「ヅラじゃない!!桂だ!!っと言うか高杉貴様何故こんなところに居る!!銀時のストーカーはやめろとあれほど言ったはずだ!!」

「あ?ストーカーじゃねぇよ!!だいたいテメェこそ銀に近づくんじゃねェ、馬鹿が移ったらどうしてくれんだァ」

二人は縛られたままキャンキャンと騒ぎ始めた。そんな二人を見て陸奥は眉を寄せる。

(両方とも、銀時に悪影響じゃ。ここらで始末したほうが……)

長い付き合いのせいか、陸奥の考えに気づき、坂本は引きつり笑いを浮かべる。



その時、このカオスな状態を一掃できる救世主が現れた。

「ふわぁ、何騒いでんだ?」

銀時である。銀時は大きく欠伸をしながら居間にやってきた。陸奥は銀時の姿を見かけた途端にっこりと笑う。

「銀時!!おはようじゃ」

「おぉ……陸奥姉、おはよ」

銀時はコクンと頷き、陸奥に朝の挨拶をする。すると、銀時の声が聞こえたのだろう兄馬鹿二人が言い合うのをやめた。そして、良い顔で言う。

「銀時、おはよう」

「銀、おはよう」

銀時は声のした方を見て目を見開いた。いたのは、桂と高杉。しかも何故か二人とも隣り合って柱に縛り付けられている。

「朝から色々突っ込みどころ満載じゃねぇ?まぁ、高杉が居るのは百歩譲って……なんで二人とも縛られてんの?」

銀時はとりあえず一番自分が気になっていたことを首を傾げて聞いた。
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