銀色
□第12訓 子供はすぐ大きくなります
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ピクニックも終わり、気付けば2年がたっていた。
カグラとシンパチはすくすくと大きくなった。
「マミー!!私この洋服着てみたいアル」
カグラは女の子らしくジュリアと街に買い物に出ては服などをねだって買ってもらっている。
もちろん、ジュリアは可愛い愛娘のために服を買うことを惜しまない。
「母上、僕もこれ欲しいです」
シンパチが指を差したのは眼鏡だった。
「あら?シンパチ目悪いの?」
ジュリアは首を傾げて言う。すると、シンパチはゆっくりと首を振った。
「いえ、僕イコール眼鏡。眼鏡イコールシンパチなんで必要なんです」
シンパチがきっぱりと言った。あまりにもはっきり言うシンパチにジュリアは何者かに可愛い息子が洗脳されてるのではないかと不安になった。
「シ、シンパチ。あなた変な人にでも会った?」
ジュリアは心配になって尋ねる。しかし、シンパチは首を傾げるだけ。
そこにもう一人の最愛の息子ギントキがやってきた。
「ん?どうしたんだ?母上」
「あっ、ギントキ!!大変なの、シンパチが」
ジュリアはギントキにシンパチの異変を言う。もしかしたらギントキが何かを知っているかもしれないと思ったのだ。
ギントキはジュリアから話を聞くと眉を寄せた。そして、にっこりとジュリアに笑顔を向ける。
「母上。大丈夫、俺そういう馬鹿なことしそうな奴知ってるから始末してくるな」
そういうと杖バージョンの洞爺湖を取り出すギントキ。
ジュリアはそんなギントキを見て慌てて止める。
「そんなギントキ危ないわ。ママに任せなさい。ママこう見えても強いんだから」
ジュリアはグッと握り拳を作り言った。
すると、ギントキは少し眉を寄せる。マザコンのギントキにとってはジュリアがどんなに強くとも心配なのだろう。
「じゃあ、母上俺も一緒に」
ギントキはジュリアを見つめてきっぱり言った。ジュリアは少し驚いたように目を開かせるとギントキの男らしい成長に嬉しそうに笑みを浮かべる。
「そうね。じゃあ一緒に倒しに行きましょう?作者を」
…………マジでか。
どうやら、作者を倒しに行くようだ。