短ブック

□強請る狼と許可した羊
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あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!

ダルい!

ダァァルすぎるっ!

うん、もうやめよう

考えるのすらダルいよ

とりあえずダルい、何がダルいって授業が

将来の為、自分の為だって言うけどたまには息抜きだってしたいのだよ

学生なのだから青春もしたいんだよ

青春ってなんだ?

青い春だよばっきゃろー!

「っていう感じかな」

「くくくくっ、本当にお前はおもしろいな」

保健室のベッドを占領するローは私を見上げて笑い出す

・・・何故に笑われる?

「どこらへんが?」

「全部」

え、何それなんかそれ私がおかしいみたいじゃんか

「わかんないね」

そう言って私は近くのいすを引っ張ってきてベッドの前を陣取る

あ、ちなみに保健の先生は今授業に出てるよ

私もそれに出るはずだったのだーーー!

ふわあはっはーー!

「くくく、校則破り」

「校則とは破るためにあるんだよ?それとローは言っちゃダメ」

「そうか?」

「そうで〜す」

にしても本当にローはサボリ魔だなぁ

「お前も同じだろ」

「ふへ?」

「今お前俺をサボリ魔って思っただろ」

「なっ!何故それがっ!」

「顔に出てんだよ」

「むひゅ?!」

こちらに手をのばしたと思ったらほっぺたを引っ張られた

「相変わらず変な声だすな。色気ねぇ」

「私にいろへをもほめるほーがおかひー」

「なんて言ってんだ」

「わかってるくへに」

「ああ、分かってる」

キュポンッてほっぺたを離された

ジンジンと痛む頬に赤くなってるんだろうなぁと他人事みたいに考える

「でも私、同じに思われたくないなー」

「はあ?」

「私のはサボリではなく自主学習ですっ」

「くくくくっ!お前・・・ほんとっ・・・くくくっ」

枕に顔を埋めて笑いをこらえはじめるロー

むむう、だから私を何故笑う

「バーカバーカ!」

「っ!」

こちらに背を向けるローに思いっきり抱き着いてやる

温かいなぁとか思いながら背中にすりつく

「ローのにおいがする」

「俺のにおいってどんなだよ」

「どんなって・・・ローなにおい」

「くくくく、本当にお前は」

「っつ!」

寝返りを打って私を抱きしめるかたちに落ち着くロー

ぎゅううっと力強く抱きしめる腕に私も安心して同じように抱きしめる

「・・・・セレナのにおいがするな」

「どんな?」

「セレナなにおい」

「ふふふっ、著作権の侵害です」

「許可はもらった事にする」

「え〜」

「反論は認めねぇな」

「それも認めません」

「ならこうするか?」

チュッと額に優しいキスをおとされる

ああ、本当に私は単純で現金だなぁって思う

「どうでしょうか?お姫さん」

「・・・仕方ないから認めます」

「くくく、それはありがたいな」

こんなくだらない事にも付き合ってくれて嬉しい

だらしなく口元がにやける

「セレナ」

「ん〜?」

「キスしてほしいか?」

「ローがしたいんじゃなくて?」

「セレナがキスしたいんだ」

まるで言い聞かせるように言うロー

たまにこういう風に悪戯するように言うのだ

「ふふふ、うん。キスしt・・・」

私の言葉を掬い取っていくようにキスをする

それにどうしようもない位幸せを感じながら目をゆっくり閉じるのだ


強請る狼と許可した羊


「んっ・・・はぁ・・・んっ・・・・」

「はっ・・・このまま次の授業もサボるか?」

「まっ・・・さか・・・・サボらない、よ」

「ダメだ」

「ロー・・・最後、まで・・・聞くっ!」

「なんだよ」

「サボリじゃない、の。きゅーけー」

「ああ?・・くくく、じゃあ最高の休憩にしねぇとな」

「ん、ねぇ。もっかいする?」

「くくく、ああしてやるよ。もう一回とは言わずに何回でもな」

「ん」

END
 

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