短ブック
□『今すぐ甘いケーキを頂戴』って言ってみた
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土曜の昼下がり、久しぶりの休み、暖かい日差し、ちょうどいい位の熱さの紅茶、隣には大好きな人。
「これを幸せという!」
「クククッ、いきなりどうしたんだ?」
ボスン、とローの膝に頭を乗っける。
ローは愛おしそうに私の頭を撫でる。
その優しい手つきに少し眠たくなる。
「ん〜、思ったこと口にしてみました。」
ローの方に顔を向けて笑う。
「ククク、そうか。」
ローも笑う。
いつもしてる意地悪な笑い方じゃなくて、二人でいるときだけの特別な笑い方。
私はローの顔に手をのばして頬を撫でる。
最初は私の行動に驚いたような顔をしていたが、そのうち目を閉じて気持ちよさそうにすり寄ってきた。
「ふふ、猫みたい。」
「お前の方が十分猫みたいだぞ。」
「え〜?どこがぁ?」
「撫でられるのが好きでいろんなとこフラフラしてて、自由きままで。」
「自由なのはローの方でしょ?」
「ククク、さぁな。」
そう言うローは本当に楽しそうで嬉しそうだ。
「・・・・でもさ、私どっちかって言うと犬だと思うよ?」
「なんでだ?」
私は起き上がりローの方向に体を向ける。