シリーズ☆

□質疑応答のセット注文
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「ペンギーン」

この船にあまり似つかわしくない声が俺の名を呼ぶ

俺は振り向き、自分の足元を見る

そこには満面の笑み・・・・

「セレナ?どうしたんだ?」

そこにはいつもの満面の笑みではなく、不思議そうな顔のセレナが俺を見上げていた

洗濯ものを干す手を止めて俺は屈んで視線を合わせる

「うぅ〜・・・」

「?」

その不思議そうな顔のまま唸りだすセレナに俺も戸惑いはじめる

「ねえ、ペンギン」

「なんだ?」

「おとこはみんなおーかみなの?」

その言葉に俺はピシリッと石のように固まってしまった

たっぷり10秒

それ位は固まっていたと思う

それほどに衝撃的言葉だったのだ

セレナの口から『男はみな狼』という言葉が出てくるなんて・・・・

誰だ、そんな事を教え込んだのは

船長の耳にでも入ったら恐ろしい事になるぞ

その前にそいつを少しばかり締めてセレナに釘を刺さなければ

「な、なあセレナ」

「ん〜?」

興味深々、純粋な目で見られて冷や汗が流れた

これは答えを求めているのではないだろうか・・・・

いや、それは後で考える・・・・・事にしておこう

「それは誰に聞いたんだ?」

表面上は笑顔を作るがその笑顔も引きつっていないか怪しい

声も一瞬上擦った

「シャチ」

「ああ・・・・」

なんというか予想通りというか・・・・やっぱり締めるしかないのか
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